ふぅ、菜帆に相談したおかげで、少し気持ちが楽になった。本当に菜帆は優しいなぁと思った。
菜帆 「いつでも相談にのるから!あなたに頼まれたら、涼介くんを殴りに行くことも出来るから!!」
と、細っこい腕を、キン肉マンポーズ?みたいにして言ってくれた。そのおかげで私は笑顔になることが出来た。
あなた「ほんとに、ありがとう。また遠慮なく相談させていただきます笑」
菜帆「おう!笑笑」
本当に、ありがとうね、菜帆。
感謝してもしきれないよ。
今日は土曜日。休日だ。
(新しい服でも買いに行こうかな)
そう思った私は、さっそく準備をして出掛けることにした。
(うわぁ~...混んでるね...。)
さすが休日の渋谷。
めちゃくちゃ人がいる。
あんまり大勢の人がいる所は好きじゃないけど、我慢しなくちゃ。
それから私はしばらく人混みにのまれながらも、服を買うことが出来た。
(はぁ~っ、疲れた。でも、無事に買うことが出来て良かった。)
もうちょっとだけ、服以外のも見ようかな、と思っていたところを突然後ろから名前を呼ばれた。
? 「あれっ?あなたちゃん?」
私は名前の呼ばれた方を振り向いた。
すると、
あなた 「えっ!大ちゃん!?」
まさか、こんな所で大ちゃんに会うなんて...!
びっくりだぁ~!
有岡 「あなたちゃん、お買い物?」
あなた 「そうだよ~!ちょうど今買ったところ!」
大ちゃんは?と聞き返すと、
有岡 「んーとね、おつかい笑」
あなた 「おつかい?」
有岡 「メンバーの1人がおつかい行く事になっちゃって、俺がジャンケン負けちゃったんだぁー笑笑」
あなた 「大変だね笑」
有岡 「そーなんだよー!特に知念!めっちゃ頼んできたんだよー」
しばらく2人で喋っていると、前の方から大ちゃんの名前を呼ぶ声が聞こえた。
涼 「大ちゃーん!!おそーい!」
.........っ、涼介だ...。
きまづい...。
有岡 「ごめんごめん、途中であなたちゃんに会っちゃって笑」
それを聞いた瞬間、涼介の表情は強ばった。
さっきまで笑ってたのに、私の名前を聞いた瞬間に一瞬で表情が変わるなんて...。
涼介...。やっぱり、私って嫌われちゃったのかな...。
涼介は無表情のままこちらへ近づいてきて、大ちゃんに
涼 「俺も手伝うよ」
と笑顔で言っていた。
私がまるで居ないみたいに大ちゃんに接している。
さすがの大ちゃんも少し異変を感じたみたいに見えた。でも、言葉には出さなかった。
有岡 「じゃあね、あなたちゃん!またいっぱい喋ろ~!!」
あなた 「うん、おつかい頑張ってね!」
そのまま私達は別れた。
帰り道、私はいろいろ考えながら帰っていた。
あーあ、大ちゃんに変な気使わせちゃったな...。...なんて思ったかな。
ていうか、涼介、目でさえ1回も合わせてくれなかった。
このままどうなるんだろう...
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!