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2017/11/03

第4話

3.高校生活2回目
私の席はここか。結構良い席かも。
窓側の一番後ろの席。隣も空席だし。
日差しが風に吹かれるカーテンに合わせて、
ゆらゆらとゆれる。
あなた

暖かーい……。

ついつい、声に出してしまった。
それにしても春は暖かいなぁ。
杏里
なに朝から元気無いの~?
語尾を甘くのばす声。
サイドでひとつに結んだみつあみをたらりと、私の
目線まで落とす。

ついついぼんやりしちゃった。
にこやかに杏里に挨拶する。
あなた

おはよ。元気無い訳じゃないよ?
ここの席暖かいからひなたぼっこしてたの。

大丈夫かな。おかしくなかったかな。
杏里
ふふ。あなたらしいね~。
大丈夫だ。杏里は呆れたように笑った。
まるで、お人形のような顔をしている杏里は、
とっても可愛い。
くりくりした丸い目。透き通るような白い肌。
長いまつげと髪は、墨のように黒くてしなやか。
小さな口は、グロスなんて塗ってなくても潤っている。
私の、顔とは比べ物にならない。
隣にいると完全に引き立て役みたいな顔してるし。
だって、もうたった数分話してる間に
男子の視線がこちらに集中している。
その視線に耐えられなくなった私は
あなた

もうすぐ席つかないと。先生来ちゃう。

杏里
あ、もうそんな時間。またね~。
お気楽な声で立ち去ってくれた。
私は、そのタイミングを待っていたかのように
盛大なため息をつく。
疲れた。ちょっと、話しただけなのに。
これから先、やっていけるのかな。
大きな不安が襲った。

でも……。

いつかは良いことがある。と、ちっぽけな
前向きな勇気を固く握りしめた。