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君と、幼馴染みと、私。
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え?今さっきなんて……?
"困ってるように、悲しそうに見えたから。"
そう言ったの……?
私が何も言わずに立っていると
更に困ったような顔をする。
私、私が困ってるのを。
悲しんでいるのを、分かってくれる人が
まさかいたなんて。思いもしなかったから。
私が困っていたって、悲しんでいたって、
怖がっていたって、寂しがってしたって。
誰も手を差しのべてはくれなかった。
だからといって、人に寄りかかって生きて
いきたくはなくて。
こんな矛盾した気持ちに、物凄く疲れていた。
自分に素直になりたくてでもなれなくて。
誰かに少しでもいいから、この気持ちを
分かって欲しかった。
じわじわと目が熱くなる。
でもダメ。泣いたら負け……。
溢れそうになる涙を袖口で拭おうとすると
いつのまにか、私の近くにいた瞬くんが
手を掴む。そんなに優しくされたらさ……。
あぁ。我慢してたのに。
じわじわじわと涙が溢れる。
頬をつーっと伝う。
それを見続ける瞬くん。
もう恥ずかしいとかそんな事思わなかった。
嬉しくて、悲しくて。
涙が止まらない。
ぼそりと呟いた。
にっとぎこちなさそうに笑った。
結局どこが似てるのかははぐらかされたけど
私、1人だけの屋上で夕焼けを見ていた。