第3話

食べさせてください
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2017/10/31 11:24
あなた

(うう、カナト君に吸われたから少し貧血気味だけど...またいたずらされても困るし、あげるって約束したから、カナト君にあげるお菓子作らないと...。)

あなた

カナト君、待たせると怒るから早めにやらないと...。何がいいのかな...甘いのならなんでも良さそうだけど...簡単に作れるの色々作ろ!

そう言うとあなたはカナトの好きそうなお菓子...クッキーやチョコなどをいくつか作ると、それをカナトの部屋に運んでいった。
あなた

...カナト君、遅くなっちゃってごめんね、ハロウィンのお菓子、作ってきたよ。

あなたがそう言うと、カナトは部屋のドアを開けあなたを中に入れた。
カナト
確かに遅かったですけど...ちゃんと作ってきてくれたから、今回は特別に許してあげます。
あなた

ふふ...。クッキーとか色々作ってみたから、食べてみてね...きゃっ!?

カナト
...どこへ行くつもりですか?
カナトにお菓子を渡し終えたあなたは部屋を後にしようとしたが...カナトに腕をつかまれた。
あなた

カナト君にお菓子も渡し終えたから...部屋に戻ろうかなと...

カナト
部屋に戻っていい、なんて僕は言っていません...それとも、そんなに僕と一緒にいるのが嫌なんですか...?
カナトはそう言うと目に涙を浮かべた。
あなた

(あ...。)う、ううん!そんなことないよ!

あなたはそう言うと慌ててカナトの隣に座り直した。
カナト
ふふ...じゃあはい、君が僕に、そのお菓子を食べさせてください。
あなた

...えっ!?

カナト
だから、君が僕に食べさせてくださいって言ったんですよ。聞こえなかったんですか?ほら、早くしてください。
あなた

(恥ずかしいけど...やらないとダメだよね...。)わ、分かった...じゃあ溶けちゃうから、チョコ...から...。

あなたは自分の作ったチョコを1つ取ると、恥ずかしさをこらえて...カナトに食べさせた。
カナト
...うん、甘くて美味しいです...君にしては、良くできましたね。
あなた

あ、ありがとう...。(うう...恥ずかしい...。)

あなたは次のチョコを取ろうと手を伸ばしかけ...そこで自分の指に少し、溶けてしまったチョコがついていることに気づいた。

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