坂田くんのソロは『夢花火』
この曲は…確か3年生の…
まふまふ先輩っていう方が作った曲。
直接会ったことはないんだけど…
うらたくんと坂田くんとは結構仲が良いみたい。
「君が好き 君だけが好き────────」
坂田くんのファンが聞いたら倒れちゃうよ…。
すごくかっこいい…歌詞が素敵…。
ライブにはぴったりの曲だね。
これが選ばれるかは分からないけど…
私はこの曲大好きです。
坂田くんの気持ちが伝わってくるような…そんな曲。
「ねえ ねえ────────」
今までで1番いい出来だったのでは…。
ギターも上手くいってたし…
坂田くんもいい表情してたよね。
感動しちゃった。
練習の成果ってこういうことか…。
次は…センラくんのソロです。
センラくんが選んだのは『フリィダムロリィタ』
代表的な曲ですね。
センラくんが歌うこの曲すごい好き。
かっこいいもん。
センラくんはライブになると、
とても真剣な表情になる。
『いいじゃん もういいじゃん 好きにしなよ────────』
あんなに綺麗な高音。。
聞き惚れる人続出するよ…。
センラくんは優しい感じの曲に声が合います。
すごくかっこいい。
『見えないよ 触れたいよ 逢いたいよ』
すごく良かった。
センラくんはやり切った表情をしていた。
うん。凄かった。
練習頑張ってたもんね。
それがはっきり分かった。
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その後何曲か4人で歌い、
なんとかリハーサルは終わった。
私はすぐに舞台裏に行き、
みんなに感想を伝えた。
「みんな…凄い良かったよ…!」
私は真っ先にそれを伝えたかった。
「そっか…良かった。」
うらたくんは安心した表情。
「ソロも上手くいったもんな。」
志麻くんはめったに見せない満面の笑み。
「ギターも…ちゃんと出来たよな。」
坂田くんは疲れ気味だったけど…笑顔だった。
「気持ちがしっかり入ってましたね。」
センラくんはニコッと笑ってくれた。
その後は部室に戻り、
色々と反省点を出し合った。
一人一人が真剣に取り組んでくれて…
すごく嬉しいなって思った。
こんな事思うの今更かな…。笑
私たちは夕方まで話し込んでしまい、
辺りは暗くなり始めていた。
「やっば。そろそろ帰んなきゃじゃん。」
うらたくんが暗くなった空を見ながら言った。
私たちは部室を出た。
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結構進みました。
次回もお楽しみください。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。