第140話

#113 鈴木
1,957
2018/03/18 15:01
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まってよ



ふざけないで。











なんで私は何もなくなって


こんなに


こんなにしんどいのに





あなたは全部をまた奪うの?



ねえ、ふざけんなよ







私は不幸で


あなたは幸せ




そんなのありえない。


地獄に落ちろ















私は


小さい頃からずっと


裕福な家庭で育ち








何事にも困らず生きてきた







つもりだった。





裕福だからこそ



裕福な家庭だから




いつも1人だった。



帰りは遅い両親を


誕生日の日も


お祝いの日も


卒業式も


入学式も




誰も来ることはなく




信じて信じて信じ続けて


ずっと


待ってたのに





1人だった。





そんな中

テレビでHey! Say! JUMPを見て



10人という私にとっての大勢で


こんなに笑ってこんなに楽しそうに


すごせる。ああ、この女の子は


ずっとみんなといられるのかな。




いいな。











そう、思うようになって













初めての彼氏が出来て




たまたま、LIVEに当たって


初めての彼氏と

初めてのLIVEに行ったのは


Hey! Say! JUMP。











3ヶ月付き合った彼氏は

真剣な顔でこう言ったわ。





「 俺、まじであすかちゃんが好きかも。

叶わないって分かってるし

真剣に追うつもりは無いけど

あすかちゃんみてからお前見ても

なんかなんも思わなくってさ。


別れよ。」














私はあなたに負けた。



初めてできた友達も


Hey! Say! JUMPがすきなの

山田くんが好き




あすかちゃんが1番


あすかちゃんはかわいい



あすか

あすか


あすか

あすか









私の人生には


あなたの名前が沢山あった


あなたが沢山いた。



なんでも持ってるあなたは


私の憧れで

羨ましい


ああ、羨ましい。


最初はそれだけだったのに


こんなことになるなんて。




「 はあ、もう、終わった ..」

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