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喜び
ではない
恐怖に襲われた。
「 鈴木さん .. 」
なんで
なんであなたが今ここに?
鈴 「 なにやってんのよ、あんた。
あんたのせいで私は ..。」
すぐに怒りの意味は分かった。
手紙のことだろう。
「 大丈夫。心配なんてしないでよ。
私、また飛ぶから。」
鈴木さんは少し肩を下ろしたけど
その後すぐに口を開いた。
鈴「 なんで ..
こんなに綺麗になったのに
こんなに頑張ったのに
なんで あんたが .. 。」
一瞬
一瞬だけ
鈴木さんを理解できた自分がいた。
鈴木さんが伝えたいことを
伝えたかったことを。
なんでこんなことして
鈴木さんはなんで今ここに来たか。
鈴木さん、
いや、みほちゃん。
ごめんなさい。
鈴 「 もう、死んで。 」
ポケットからナイフを取り出して
私に一直線で走ってきた。
ごめんなさい
ごめんなさい
そして
さよなら。
ガタンッ !!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。