涼介へ
涼介、びっくりしてる?
涼介には沢山言わないといけないことがあるね
まず、ごめんね。
涼介は私を置いてどこにも行かなかったのに
私は涼介を置いていくの。
だってもう、Hey! Say! JUMPでは居られない
でも私、おじいちゃんもおばあちゃんも
弟もお兄ちゃんも妹もお姉ちゃんも
お母さんもお父さんも
誰もいないでしょう?
だからね、居場所、ないなあ。って
JUMPハウスにみんなで住むことになってから
元の家はもう、ほかの方が住んでたの。
あーあ、Hey! Say! JUMPじゃなくなったら
私はどうしよう?って思ってね。
もう、存在ごと消えちゃえば。
って私の中の悪魔が叫んだの
私どんどんその意見に賛成しちゃって。
ごめんね、涼介
私はみんなを裏切ったんだよ。
最初から最後まで全部ぜーんぶ
私が悪かったんだよ、きっと。
涼介のせいじゃないからね。
だから涼介、自分が助けられなかったーとか
色々抱え込まないでね。
私の前では色々なこと、言ってくれたでしょ
だから私もそれに甘えて
泣いて叫んで愚痴言ったり
涼介の服びちょびちょにしたり
くしゃくしゃにしたりしたでしょ、
でもね、涼介も泣いていいんだよ。
辛い時は辛いって言っていいんだよ。
悲しい時は悲しい
寂しい時は寂しい
しんどい時はしんどい
って。
絶対誰かが聞いてるから。
そしたらその誰かが助けてくれるから。
泣いても叫んでもいいんだよ。
たまには愚痴言ってもいいんだよ。
涼介たった1回の人生なんだよ、
好きなことしていいんだよ。
私のことはもう、気にしなくていいんだよ。
お荷物は捨てていいんだよ。
ねえ、涼介知ってる?
私、涼介のことだいすきなんだよ。
みんなみんな涼介のこと、だいすきなんだよ
私を笑って「おかえり」
って言ってくれる場所を
涼介は作ろうとしてたでしょ
私は隣に涼介がいるだけで
それでよかったよ、
私のAinoArikaは
そこにあったんだね。
涼介、
圭人のこといじりすぎて泣かせないでね、
涼介、
みんなとこれからは仲良くして
私が涼介のこと、独占しすぎたみたい。
涼介だけを借りすぎちゃったみたい。
そのせいで涼介はメンバーと
ギクシャクしてたでしょ、
隠してたけどバレてるよ、
なんかどんどん字が汚くなっちゃう。
だって目からなんか水が止まらないんだもん
あれ、私病気かなあ?笑
じゃあ最後に、涼介。
あなたは幸せでしたか?
Hey! Say! JUMPみんなで
手を取り合って
想いを重ねて。
幸せが続くように。
私はいつでも
涼介の味方だよ。
あ す か。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。