第4話

三次元は感情の整理が忙しい
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2017/11/04 11:39
吉松美香
(*´∀`*)ノオハヨウ
あなた

あっオハヨ~( /O`)

美香ちゃんは、学級委員になってから、さらに努力してるって感じがする。
あなた

朝から黒板の掃除もしてるの?

吉松美香
うん。
汚いなって思ったから。
あなた

大変だね。
この雑巾使っていい?

私は手伝うことにした。
吉松美香
ありがとう。
けどこれは私がやりたいって勝手に思ってて。
あなた

へぇ。

偉いなぁ。
あなた

…だいぶ綺麗になったね。

吉松美香
そうだね、もういいかな。
ありがとね。
あなた

大丈夫ー!

美香ちゃんはお礼を言われる立場でしょ。
私が言われても…。
優しいんだなぁ。
あっ先生来た。
担任の先生
おはようございまーす。
男子
o(゚∀゚)o オッ ヽ(゚∀゚)ノ ハー
担任の先生
先生に向かって「o(゚∀゚)o オッ ヽ(゚∀゚)ノ ハー」はないだろう。
男子
いいじゃ、ないのー。
担任の先生
ダメよー、ダメダメ!っておい!
あなた

ふふっ

男子
先生まじ卍ー
担任の先生
え?まんり?何?
男子
ま・ん・じ!知らんの?
担任の先生
???
(視線をそらす)

おっ?
なんか黒板が綺麗になってるじゃん。


美香ちゃん言うのかな?
私が言おうかな、「美香ちゃんがやった」って!
私が席を立とうとした時、先生の表情に気づいた。
担任の先生
………。
先生の顔は曇っている。
吉松美香
せんせ…い?
どうかしたんですか?
美香ちゃんも気がついたんだ。
担任の先生
や、ちょっと粉でチョークを再生してみたかったんだけど…。
ああ、チョークの粉で新しいチョークを作るやつか。
担任の先生
もうゴミと混ざっちゃってる…よな。
確かに普通にゴミ箱に捨てちゃったよね。🤦‍♀️
吉松美香
…………😨
美香ちゃん真っ青だよ。
今にも泣きそう…。
そりゃそうだよね、せっかく頑張ったのに。

話す言葉も見つからない。
ってダメじゃん!!
私、一応というかちゃんと小説投稿してるんじゃん。
だから言葉に強くならないと!?
じゃあ、話しかけるか。
あなた

美香ちゃん…。

吉松美香
あ。
あなた

ごめんね。

吉松美香
違うって。
私が悪いし、私に責任がある。
あなた

み かちゃん、

吉松美香
先生。
担任の先生
あ。あぁ、どうした?
吉松美香
私が、捨てました。
すみませんでした。
担任の先生
え、そうだったのか。
吉松美香
はい…………。
美香ちゃん。
担任の先生
まあ、仕方ないか。
気にしなくていいからな。
吉松美香
いえ、ごめんなさい >_<
美香ちゃん。
ただのクラスメートだった美香ちゃんが、急に身近な存在に思えた。
人って弱いんだ。
朝の、たった10分程度のことだっただろうか。
それだけのことが、1日中私の胸を締め付ける。




今日は、小説をつづる気分にはなれなかった。

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