美香ちゃんは、学級委員になってから、さらに努力してるって感じがする。
私は手伝うことにした。
偉いなぁ。
美香ちゃんはお礼を言われる立場でしょ。
私が言われても…。
優しいんだなぁ。
あっ先生来た。
!
美香ちゃん言うのかな?
私が言おうかな、「美香ちゃんがやった」って!
私が席を立とうとした時、先生の表情に気づいた。
先生の顔は曇っている。
美香ちゃんも気がついたんだ。
ああ、チョークの粉で新しいチョークを作るやつか。
確かに普通にゴミ箱に捨てちゃったよね。🤦♀️
美香ちゃん真っ青だよ。
今にも泣きそう…。
そりゃそうだよね、せっかく頑張ったのに。
話す言葉も見つからない。
ってダメじゃん!!
私、一応というかちゃんと小説投稿してるんじゃん。
だから言葉に強くならないと!?
じゃあ、話しかけるか。
美香ちゃん。
美香ちゃん。
ただのクラスメートだった美香ちゃんが、急に身近な存在に思えた。
人って弱いんだ。
朝の、たった10分程度のことだっただろうか。
それだけのことが、1日中私の胸を締め付ける。
今日は、小説をつづる気分にはなれなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。