あなたside
『じゃあ………
私、Trickstarに、行きます。
私なんかじゃ意味ないと思いますが((苦笑』
あぁ、あんず先輩に最初っから最後まで辛そうな顔させてしまったな
でも大丈夫。
もう、真緒先輩と私はただの先輩後輩。
それにあっちはなんにも思ってなかったんだから私が気を付ければいいだけ。
ごめんなさい、あんず先輩
勝手に嫉妬して、勝手に八つ当たりして、そして最後まで辛い思いをさせてしまって。
「そう……じゃあスバルくん達には私から言っておくね」
『はい、お願いします』
話題が尽き、沈黙が続いていると
ひ「あなた、お待ちどうさま~」
ゆ「あ、あんず先輩
もしかして話の邪魔しちゃいましたか?」
「んーん
ちょうど終わったところだったから大丈夫!
じゃああなたちゃん放課後よろしくね」
そう言うとあんず先輩は食堂を出ていった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!