いつものように今日もあの場所に向かっている。
あなたのお気に入りの場所。
とても小さな川が流れていて、そこから見える夕空は最高。そこの3番目のベンチに座るのがあなたの日課だ。
嬉しいことがあった日も、嫌なことがあった日も毎日この場所に来る。
いわゆる自分の"居場所"。
落ち着いて、ほっとして、必ず人は1つは持っているお気に入りの場所。
例えば、カフェ、公園、道、屋上...たくさんあると思う。
そして、あなたはベンチだった。
今日もいつもの3番目のベンチに行った。
だけど、今日はちょっと違った。
いつも、そこにはだいたい誰もいないのに今日は誰か座っている。
それも男の人だ。
後ろ姿は、結構大きめの服を着ているので大きく見えるがそこまでではないとみた。
そして、少し小汚い格好をしている。
これが、あなたとの出会いだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。