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第5話

_ なにかのはじまり _
20
2017/11/13 08:36
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あれから翼くんの言葉は頭の片隅に

残っていて

でも 誰でもくさい言葉を言うから

気にしていなかった

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季節は 秋

体育祭・文化祭の季節だ

今日 、体育祭の練習が始まる


百花 「 今日の5,6時間目練習だよ 〜 」

咲 「 やだやだやだやだやだ … 」

あなた 「 どうせ 行進とかでしょ 」

百花 「 よしっ がんばろーう !!」


百花ちゃんは気合い入れなのか

日焼け止めを全身に塗った




少しだけ暑い太陽が照らす

今日は やっぱり行進練習で

全校生徒が集まった



あ … 見つけた


翼くんが はちまきをクルクル回しながら

ぼーっとしていた

子犬みたいで かわいいなぁ、、、


すると翔真くんが 翼くんの元に

手を取って 生徒の列に入った


きっと仲がいいんだろうな …


百花 「 初日から声出しとかきつい 〜 」

咲 「 体育祭ってもっと華やかなイメージなのに !!」


5時間目の 行進練習が終わりヘトヘトだ

久しぶりに運動したから

すぐに疲れて汗が出る …


あなた 「 ちょっと 水飲んでくる!」


校舎まで走っていると

グラウンドの隅の木陰で

翼くんが座っていた


ここは勇気を出して話しかけよう

そのくらい出来ないと


あなた 「 おつかれさまです … !」

翼 「 あなた ちゃん … 、やっほ 」


翼くんは 優しく微笑んで

すぐにカメラに目を向けた


翼 「 体育祭の練習 きついでしょ 」

あなた 「 はい 結構 (笑)」

翼 「 僕も無理なんだよね 、こうやってみんなの顔を撮ってる方が好き !」

あなた 「 そうなんですね … !!」


翼くんは 私の笑顔の写真を見せた

私も撮っていてくれた

嬉しくて嬉しくて 思わず笑顔になった


あなた 「 あ、集合かかってます !行きましょ!」

翼 「 あ、そだね 行こ 」




6時間目は 各競技練習だ

一生懸命 練習した

翼くん リレーにでるんだって

意外と足がはやいのかなぁ …







それから 何日間も練習して

とうとう 明日が本番になってしまった


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百花 「 あぁぁぁ 本番だ … 」

咲 「 綱引き負けねぇからぁっ!!」

あなた 「 うおおおおっ 」


開会セレモニーが行われ

体育祭が始まった


気合十分

自分たちの競技をやり遂げた



百花 「 きゃ ーー!! 翔真くん !!」

咲 「 うるさーい 」


翔真くんは騎馬戦で 活躍していた

おかげで百花がすごくうるさい

それはそれで楽しかったけどね …



とうとう 最後のリレーになった

翼くんはアンカーのタスキをかける

周りの観客も 期待に溢れていた



百花 「 翼くん 意外とはやいの !」

翔真 「 あんまり無理してほしくねぇけどな」

咲 「 がんばってくださぁぁいっ 」

あなた 「 がんばれ !!」



パンッッッ !!!


スタートの合図だ

さすが選抜メンバーだ速さがすごい

すぐに 翼くんの番が来た

はちまきをぎゅっとしめ

いつもとは違う表情で バトンを受け取った


翔真 「 いけ !!翼 !!」


先頭と少しの差で走る

翼くんは 一生懸命走って走って

追い抜いた


あなた 「 がんばれ !!」

百花 「 いけぇえ!!」

咲 「 あと少し !」

翔真 「 翼 がんばれ !!」



パンッッ !

ゴールテープが切られた

結果は 1位だった


「 やったあああ!!!」

みんなが喜ぶ

翼くん はやっぱりかっこよかった

翼くん お疲れ様です

そう思いながら 翼くんの方を見た




バタッ …




炎天下の中

グラウンドの中心で

翼くんは 倒れた



あなた 「 えっ … 」


私達は唖然としていた



翔真 「 おい !翼 !!! 」



私達は翼くんの元に 走った

ふと頭によぎった




『 いつこの景色が見られなくなるか 、分からないじゃん ?』

『 あんまり無理してほしくねぇけどな』




なにか 翼くんに意味があるの ?

怖くなって 翼くんを見た

動かなくて 翔真くんが必死に起こす

それでも動かなくて

やっぱり怖くなって動けなかった



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ツヅク _____

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