第28話

最後の勝負
210
2018/02/21 07:38
デッド
ま、何人だろうが殺すだけ!
美音
もう誰も殺させない…!私があなたを止めてみせる!
デッド
そんな事、美音ちゃんに出来るの?
美音
できる!私には仲間がいるから!
デッド
仲間?そんなの偽物でしょ?
偽物じゃないよ
いつの間にか雪がデッドの後に回り込んでいた
雫ちゃん!
うん、分かった!
雫がデッドに水を被せる
そして雪が吹雪を作り出し、デッドを凍らせる
だがデッドはまだ動こうとする
そこにライが電気を流す
ライ
今だ!
美音
分かった!
私はデッドの持っている宝石を掴んだ
美音
宝石取ったよ!
デッド
ふ~ん!なかなか面白かったな~
後からデッドの声が聞こえた
そしてデッドの手には銃があった
美音ちゃん!!
雪の声が聞こえる
だが遅かった
もうデッドは私を撃っていた
美音
(やばい…どうしよう…)
撃たれた!と思って目を閉じた
だが私は死んでいない
ほっぺをつねって確かめる
美音
いった~!
やっぱり痛い
なんで死んでないのかな?
美音ちゃん…見て…
雪がデッドの方を指さす
そこには女の子が立っていた
デッドの銃をもっている
未来ちゃん…なの?
未来(みらい)
そうだよ
ライ、元気そうね
雪ちゃん、覚えててくれてありがとう!
美音
未来…さん?
未来(みらい)
はじめまして、美音ちゃん
美音
どうして私の名前を…?
癒魅
癒魅と雫ちゃんが教えたの!
私達がここにいるのは未来ちゃんのおかげだから
ん?どういうこと?
私の頭の中がこんがらがる
未来(みらい)
私の能力なの
私の能力は…奇跡
そのまんまよ
あれ?けど未来ちゃん、死んでるんじゃ…
未来(みらい)
私は死んでないわ!
デッド、ライ!私を勝手に死んだ事にしないでよね!
デッド
チッ…
未来ちゃんはね、私が監禁してたの!
デッド
どうやって出たの…?
ライ
俺の仕業だ
さっきここのプログラムをいじっておいた
デッド
この2人にはいつも…
ライ
もうお前はゲームオーバーだ
デッド
なっ!どういうこと!?
ふふふっ!ジャーン!
そう言って雪は手をデッドの方に向けた
その手にはあの宝石が握られている
デッド
なーんだ!もう取られちゃった~
ま、約束は約束
元の世界に帰してあげる
美音
本当に…?
デッド
これは本当
けど…未来ちゃんには残ってもらうよ
そう言って未来さんを檻のような物に閉じ込めた
未来(みらい)
なっ…デッド!どうして私を元の世界に帰してくれないの!?
デッド
ふふっ!何でだろうね~
そう言って笑うデッドは、悪魔のように見えた
ライ
姉貴!おいデッド!帰してくれるんじゃなかったのか!?
デッド
私は全員帰してあげるとは言ってないよ
そろそろ未来ちゃんの能力の効果が消える頃でしょ?お別れしなくていいのかな~
雫と癒魅の方を向く
2人は消え始めていた
癒魅!いなくならないで!
癒魅
雪、ごめんね
けど癒魅の分まで精一杯楽しんで生きて!
分かった…!精一杯生きる!
美音ちゃん
美音
雫…ほんとにいなくなるの?
本当だよ…
私ね…美音ちゃんに出会えてよかった!短い人生だったけど…楽しかったよ!
美音
私の方こそ…ありがとう…!
私達は抱き合った
雪達も抱き合っている
そして…2人は消えていった…
癒魅…ありがとう…
デッド
そろそろ帰る準備は出来たかな~?
じゃ、ばいばーい!また近いうちに会うかも…ね
美音
デッド!これだけ教えて!未来ちゃんを…未来ちゃんをどうして元の世界に帰してくれないの!?
デッド
理由…か
ま、ゲームをクリアしたご褒美に教えてあげる
デッド
簡単だよ!能力、ただそれだけ
未来ちゃんの能力は使えるし、伸びしろがあるから
ライ
それだけの理由で姉貴を!?
デッド
それだけ…ではないな
もうひとつの理由は…
その瞬間、真っ白い光に飲み込まれた

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