何故か私だけ、雫の声が大きく聞こえた
周りもうるさすぎて、思わず耳を塞いでしまった
考えてみればそうかもしれない
皆は普通に聞こえてても、私だけ異常に周りの声が大きく聞こえる
雫が耳当てを渡してくれた
顔を少し歪めながら雫から耳当てを受け取る
耳当てをつけるとだいぶマシになった
耳当てを外して集中する
耳を澄まして聞いてみると、どんどんコツが掴めてきたのかいらない音は聞こえなくなっていった
私は声の方向に向かって歩いていく
皆で一緒に歩き出した
私の苦手なタイプの人だ…
大丈夫かな…
無愛想なライとちがって、千牙は優しそうな人だ
こんな状況でゲームって…
ライは怖くないのかな…
その瞬間、大勢の人の頭が飛んだ
私と雫は癒魅と雪の目を塞ぎ、見えないようにした
声がして振り向くと、後ろにデッドが立っていた
さっきまでスクリーンに映ってたのに…
デッドは一体何なのだろう
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。