第4話

同じチームの人は…
476
2017/11/12 04:14
うーん…
全然見つからないね
癒魅
癒魅達死んじゃうのかな…
だ、大丈夫だよ!
美音
ねぇ、なんか凄くうるさくない?
あー、確かにさっきよりはうるさいね
美音
し、雫!声大きすぎ!
癒魅
え?雫ちゃんの声そんなに大きかった?
雪には普通に聞こえたよ?
私も普通に話したし…
何故か私だけ、雫の声が大きく聞こえた
周りもうるさすぎて、思わず耳を塞いでしまった
癒魅
そんなにもうるさいの?
美音
うん…声が沢山聞こえる…
ねぇ、美音ちゃん!それってもしかして能力じゃない?美音ちゃんの能力って「音」だったよね?
美音
確かにそうだけど…
考えてみればそうかもしれない
皆は普通に聞こえてても、私だけ異常に周りの声が大きく聞こえる
あ、私の耳当て使う?これでいくらかマシかも
雫が耳当てを渡してくれた
美音
雫、ありがと
顔を少し歪めながら雫から耳当てを受け取る
耳当てをつけるとだいぶマシになった
癒魅
ねーねー!美音ちゃんの能力使って同じチームの人探せないの?
あ!美音ちゃんが耳当てを外して参加者の声をよく聞いたら分かるかも!
美音
分かった…1回試してみるね
無理だったら…ごめん
耳当てを外して集中する
耳を澄まして聞いてみると、どんどんコツが掴めてきたのかいらない音は聞こえなくなっていった
美音
…!分かった!こっちだよ
私は声の方向に向かって歩いていく
やった!雪達も行こ!
皆で一緒に歩き出した
美音
見つけた!2人揃ってるみたい!
よかったぁ
これで死なないね
癒魅
けどまだゲーム続くんだよね…
美音
大丈夫だって!次だってどうにかなるよ!
あ、あの~すみません
???
…何?
美音
同じチームのはずなんですけど…
私の苦手なタイプの人だ…
大丈夫かな…
???
おいライ!初対面の人なのに怖すぎだぞ!
ねーねー!お兄ちゃん達、ライと千牙っていう名前でしょ?
千牙
そうだよ
同じチームみたいだね
ぼくの名前は千牙、センガって読むんだ
ライ
俺はライ
美音
よろしくお願いします
千牙
うん、よろしくね
無愛想なライとちがって、千牙は優しそうな人だ
千牙
僕の能力は「千里眼」
で、ライの能力は「電気」だよ
美音
私の能力は「音」です
わっ私の能力は「水」です
癒魅
癒魅の能力は「治癒」だよ!
雪の能力は「冬」だよ!
千牙
癒魅ちゃんと雪ちゃんは似てるね
双子だもん
癒魅
癒魅がお姉ちゃんだよ!
美音
で、ライ…くん?は何してるの?
ライ
ライでいい
ゲームをしてるだけだ
こんな状況でゲームって…
ライは怖くないのかな…
デッド
はーいタイムアップ!同じチームの人を見つけられなかった人はここでさよならだよ~
ばいばーい
その瞬間、大勢の人の頭が飛んだ
私と雫は癒魅と雪の目を塞ぎ、見えないようにした
千牙
くそ!またなんの罪の無い人が…
ライ
……あ、レベルアップした
美音
ちょっと!人が死んだのになんで普通の顔でゲームしてるの!
ライ
別に…知らない人だろ?
し、知らない人でも人が死んでるんだよ!?
なんにも思わないの?
千牙
まぁライはこういう性格だからな…
へ?何があったの?
癒魅
手、外してよ!
美音
あぁごめん
癒魅
また…人が…
雪も死んじゃうのかな…怖い…
千牙
こんな小さな子まで巻き込んで…
デッドはいったい何がしたいんだ?
デッド
私はただこのゲームを見て楽しんでるだけだよ
知らない人が死んだだけで悲しむなんて、人間は不思議な生き物だね
声がして振り向くと、後ろにデッドが立っていた
さっきまでスクリーンに映ってたのに…
デッドは一体何なのだろう
デッド
じゃあ次のミッションだよ!

プリ小説オーディオドラマ