魔女の薬屋のサイトには、たくさんの薬があった。
真実薬、惚れ薬、などなど…
その中には、私の探していた「記憶消去薬」もあった。
これか…
思わず注文のボタンを押した。
すると…?
「コンコン」
窓を叩く音。
誰?
窓を開けると、そこには、
“魔女”がいました。
ご注文の品をお届けに参りました。
速いですね。
まぁ、魔女なんでね。
それで、頼んだ品は…?
ああ、これですね。
そう言って差し出された箱を受け取り、開けてみると…
綺麗…
その中には瓶に入ったビー玉のようなものが入っていた。
その色は、まるで海のように透き通った青色だった。
それが、記憶消去薬です。
この紙に忘れたい人や、忘れたい物事を書いて水に溶かしてください。
その水でこの薬を服用してください。
そうすれば、紙に書いたものを忘れることができます。
はい、わかりました。
ありがとうございます。
いえいえ、これも仕事なのでね。
そう言って、魔女は飛んで行った
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!