体育館裏で、隠れていると、足音が近くなってきた。
私は、来るな、来るな、こっちに来るな!
そう願った。
なのに、足音がこっち方に段々近づいてくる。
そして、遂に、来てしまった。
殺人ピエロは、私に気づいてない。
でも、私の方から、殺人ピエロが見えた。
もう、あと、10歩程、歩けば、私は捕まってしまう。
でも、その時だった!
殺人ピエロが体育館を出たのは。
私は、嬉しかった。
嬉しかったけど、困った。
殺人ピエロに、体育館の鍵が閉められてしまった。
しかも、ゾンビを2人残して。
私は、ゾンビが見てないうちに、少しだけ移動した。
でも、移動した時だった。
殺人ピエロが天上に居たのは。
私は、やばい。終わった……。
逃げようとしても、体育館の鍵は閉められてしまったし、もう体力をいっぱい使ってしまって疲れた。
だから、逃げた所で、追いつかれてしまうと思った。
私は、しばらく動かなかった。
もう捕まるだろう。そう思っていたから。
けれど、殺人ピエロは、そのままの体勢でずっとこっちを見ているだけだった。
私は、訳が分からなくて殺人ピエロに言った。
『捕まえるなら、捕まえれば良いじゃん。もういいよ。早くしないと、怖くなるから。早くして。』
そう言っても、そのままの体勢だった。
私は、殺人ピエロに問いかけた。
『何か言いたいことでもあるの?言いたいなら、言えば良いじゃん。』
それでも、何も言わない。
私は、段々とイライラしてきた。
『早くしろよ。どうしたいんだよ。』
私は等々、イラつきが抑えられなくなって怒鳴ってしまった。
それでも、何も言わない。体勢もそのまま。
私は、動かな過ぎと思って、触ってみると、殺人ピエロの偽物だった。
私は、やられた。悔しい。そう思った。
その怒鳴ったせいで、ゾンビがこっちに来ていた。
私の肩に手を乗せてきた。
私は、すぐに振り払った。
ゾンビが手を乗せたところだけ、色が変になった。
私は、振り払うと、体育館の中を逃げた。
私は、ゾンビが見てないうち、カーテンに隠れた。
そしたら、気づかれなかった。
その時!
放送がなった。
『そろそろ全員捕まるかな〜?あと残りの人数は86人。残り時間は、296時間。再開です。』
もうそんなに減ってしまったんだ。
私は、驚いた。
私は、生き延びれるのか、それとも、死んじゃうのかな。
不安でいっぱいだった。
私が、不安に思ってる時、体育館の扉が開いた。
入ってきたのは、ゾンビ達。
500人以上いる。
少しだけ見ると、普通の人間だ。
そう思う。
けど、歩き方が変。
あと、血の色が緑。
触られると、変な汚れが付く。
それで分かる。
そして、見渡してみると、私の知っている人も、結構いた。
私の親友、私の友達、こんなにも、人の命を奪うなんて、財前 樹里と殺人ピエロが憎い。
私は、何故か、涙が出ていた。
その時、私の隠れている舞台のカーテンの横に、殺人ピエロと財前 樹里が現れた。
私は、見つからないように、身体を縮めた。
そして、ゾンビ達が礼をしていた。
これから、何が始まるのだろうか?
よく分からなかった。
もしかしたら、何か情報を手に入れる事が出来るかもしれない。
私は、カーテンの小さい隙間から覗いて見てみる事にした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。