私は、どうお面をとろうか迷った。
無理やり取ろうとしても、取れない。
そう思ったから。
私は、殺人ピエロの弱点を知っている。
本で読んだから。
弱点は、首にある、機会。
首に、小さな扉みたいのがある。
そこを開けて、そこに入ってる、小さな機会を取れば、動きが鈍くなる。
それに、無線で知らせる事が出来なくなる。
私は、その小さな機会を取ることにした。
殺人ピエロは、目の前。
でも、扉は、首の後ろにある。
私は、少し、横にズレた。
殺人ピエロは、動かなかった。
横から見てみると、小さな扉を見つけた。
鍵が閉まってない。
私は、どのタイミングで取ろうか悩んだ。
その時だった。
放送が流れた。
そして、殺人ピエロとゾンビ達が止まった。
私は、殺人ピエロの後ろに行った。
そして、扉を開けた。
簡単に開いた。
そこには、小さな機会がたくさんあった。
私は、全て、取った。
そして、お面を取ろうとした時だった。
放送が終わった。
取ることに、夢中で、放送を聞いていなかった。
だから、逃げる人の人数が増えたのも聞こえなかった。
財前 樹里が増やしたことも。
時間が増えたことも。
何もかも、聞いてなかった。
だから、あとから聞いて、驚いた。
私は、お面を取ろうとする。
殺人ピエロの動きが鈍くなっているのが、すぐに分かった。
私は、今のうちだ!
そう思って、お面を取ろうとした。
でも、その時、ゾンビ二人が、私の前を、横切った。
ナイフを持っていた。
私は、すぐに、一歩下がった。
ギリギリ間に合った。
でも、擦り傷は付いてしまった。
でも、擦り傷だけだ。痛くない。
私は、ゾンビに立ち向かう事を決心した。
柔道を習っていた。
だから、少し自信があった。
私は、立ち向かった。
一人目、背負い投げでどかした。
二人目も、同じようにした。
すると、ゾンビがまた、二人、三人とやって来る。
私は、どんどん倒していった。
10人程倒した。
そろそろ疲れた。
ゾンビでも、重かった。
人それぞれ、重さが違かった。
また、やって来る。私は、倒していく。
そして、殺人ピエロが、私に向かって来た。
私は、お面に手を伸ばした。
取れた!
私は、指を1本失った。
電動のこぎりで切られた。
でも、お面は、取れた。
私は、ゾンビ達を倒していく。
血塗れの手で。
何度も、繰り返し、倒していく。
疲れた。何て言ってる暇が無かった。
これで、やっと、ここにいるゾンビは、倒した。
殺人ピエロも姿が消えた。
私は、一安心した。
そして、すぐにそこから離れた所に行った。
指が痛い。
それでも、我慢・・・。
無理だ。
血が止まらない。
私は、保健室に行く事にした。
もしかしたら、包帯とかあるかもしれない。
そう思ったから。
私は、警戒しながら、保健室に向かった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!