殺人ピエロは、一人だが、四人でも倒すのが難しいぐらい強い。
私達が、何度攻撃をしても、傷つく様子が無かった。
だから、だんだんと疲れてきてしまった。
綾先輩も澪先輩も優希も私も皆、息切れをしていた。
その時、私は、思い出した。
殺人ピエロのお面を取ればいいことに!
そして、すぐに私は、隣にいる綾先輩に耳打ちで伝えた。
そして、綾先輩は、澪先輩に耳打ちで伝えた。
澪先輩も、隣の優希に耳打ちで伝えた。
普通なら、大きい声で伝えるはずだ。
けど、大きい声で伝えたら、殺人ピエロに作戦がバレてしまう。
バレると、殺人ピエロは、お面を取られないように、守るだろう。
そう思った。
だから、耳打ちにした。
耳打ちでは、こう言った。
『殺人ピエロのお面を取ると、攻撃がされません。だから、取りましょう。耳打ちで伝えてって下さい。お願いします。』
なるべく、短い言葉で済ませた。
殺人ピエロに怪しまれないためだ。
そして、綾先輩、澪先輩、優希に伝わって、お面を取る作戦を開始した。
作戦が開始してから、十分程過ぎた。
でも、まだ何もしていない。
少しでも休憩して、体力を回復するためだ。
その方がいいと思ったから。
でも、その時、殺人ピエロからこっちに来た。
だから、私は、言った。
『先輩達、優希開始です!』
『よし!』
『やるか!』
『勝つぞ!』
そして、お面を取ることに挑戦した。
だが、簡単には、取れなかった。
それに、殺人ピエロは、どんどんこっちに迫ってきた。
殺人ピエロは、止まる様子が無かった。
このままじゃ華先輩が危ない。
そう思った私は、言った。
『今は、もういいです。華先輩を守る事に集中してください!今の状態は、危険です!』
『そうだね。そうしよう。』
澪先輩が言った。
『よし!守ってみせるぞ!』
綾先輩が言った。
『守る。』
優希が言った。
優希の返事が一番弱かったが、しょうがないと思った。
優希は、華先輩の事を知らなかったから。
でも、これから仲良くなれるはず、そう信じた。
そして、私達は、作戦を変更した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。