そして私は、シルクと2人で帰ることになった。
今までは、好きとか分からなかったから、普通にシルクと接せれたけど…
好きって分かっちゃったから…
何を話せばいいんだろ…
シルクは、私の顔を覗き込んでくる。
あー…もぅ…
シルクとせっかく話すことができたのに…
うまく話せない…
シルクは、私をギュッと抱きしめた。
懐かしい…暖かい…
でも…ダメだよ…こんなの…
泣いちゃダメ…ダメなのに…
シルク…
シルクのことなんか、好きになっちゃってごめん…
今…シルク何て言った…?
私のこと…好きって言った…?
嘘だよね…?
シルクは、手で顔を隠した。
シルクは、私にもう1回抱きついた。
頭をクシャクシャっとされ、私はもう1回泣いた。
シルクは、顔を少し赤くし、ニコっと笑った。
私とシルクは、手を繋いで家に帰った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!