第28話

マサイver.
230
2017/12/10 10:49
あなたと学園祭を回ることができた。

もう嬉しくて嬉しくて…

シルクには悪いけど、やっぱりあなたを渡すことはできない。

…なんて思ってたのに。

あなたの足が止まったと思って前を向くと、2人の女子と話しているシルクの姿があった。

何してんだよ…
あなたを放って…

俺だってあなたをとったのは悪いけど…

でも…
なんであんなに楽しそうに…

あなたの顔は泣きそうな顔。
どうしたらいいんだ…?
こんなとき、どうすれば正解??

俺には分かんねぇよ…

あなたが何を考えてるのかはわからない。

でも…
このままじゃあなたがかわいそう。

気づけば俺はあなたの手を握って屋上に行った。

あなたは、えっ?って顔をしてるけど、俺にはそんなのどうでもいい。

あなたを。
今のあなたを守りたかった。
今、苦しんでたあなたを。

屋上…

あなた

マサイ…?

マサイ
マサイ
喋らなくていいよ
俺は、あなたをギュッと抱きしめた。
その瞬間、あなたは泣き出した。
あなた

ごめん…マサイ…泣
泣きたく…ないけど……

マサイ
マサイ
うん。いいから
マサイ
マサイ
俺はあなたを泣かせたりなんかしない…
(小声)
あなた

えっ?

これでいい。

これでいいから。

あなた…
俺はあなたを守りたいだけだから。

そばにいたいだけだから。

プリ小説オーディオドラマ