誰かから袖をつかまれた。誰だろう？あぁ静音か。どうして泣いているの？そういえばあちこちで悲鳴が聞こえる。どうして？あぁそっかさっきそこでクラスの男子が死んでたもんね。
あぁ頭痛いな。当たり前だよね。人が死ぬのをみるのは初めてだったから…初めてだっけ？だったらどうして何回も見たように感じるのだろう。
私はなにも答えなかった。
なにも答えられなかった。
私はそう無意識に呟いた。
静音は嬉しそうに微笑んだ
私は小さく呟いた。その言葉は静音には聞こえていなかった。
言った本人さえ今度こその意味が分からなかった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。