第16話

16.いざ、デート3
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2017/11/18 09:15
麻奈
イルカショー見たい!
あなた

私も見たいー!

俺も!俺も!
結城零
いいね、行こうか
水族館に来たなら、イルカショーは
外せないよね。
予定表の所に行き、時間を確認する。
次のショーは2時半からだった。
今は、12時。ちょっと時間があるから
私のお腹の虫が鳴る前に言っておこう。
あなた

皆、お腹空いてない?
時間もちょうどいいし、なにか食べよう

湊、零、麻奈
さーんせーい!
いいお店ないかなぁ。
いっぱい食べれて、安くて美味しいところ。
あ、いいところ発見。
ハンバーガー屋さん……かな。
4人でぞろぞろと店に入る。

アメリカンな感じがするお店は、
水族館とはまた雰囲気が違った。
テーブルには赤を基調としたギンガムチェック
のテーブルクロスがかけてあり
壁にはレンガが敷き詰められている。
ベージュの木イスや、木枠の窓。
家庭的な感じ……か。

なんか、落ち着くなぁ。
このお店可愛いねえ
あなた

うん……、落ち着くね

って、あれ?
なんで隣にいるのよ。
普通、向かいに座るでしょ……。
そうだ。こいつは、馬鹿だった。
こそりと、耳打ちをしてあげる。
あなた

こういうのはさ、気を使って
向かいに座ってあげるんだよ?
あくまでも、"デート"なんだからね?

えぇ、なんでー?
だってそしたら、
"あーん♡"とか出来ないよー?
あなた

しーっ!静かに!
なんでハンバーガーを食べあうのよ?

せっかく、私がボリューム落としたのに。
なんで普通の音量に戻しちゃうかな。

っていうかあんな、小さなハンバーガー。
男の子が食べたら無くなっちゃうし……。
素朴な疑問をぶつける。
だって、あんなに大きいんだよ
2人で食べないと無くならないよ?
指さされた方を見ると……。
なにあの、おっきいハンバーガー。
ホールケーキよりも大きい……!
確かに、あの大きさなら2人で食べないと
食べきれないだろう。納得。

でも、そしたら私は湊君と食べるって事?
ため息をこらえる。
デートなんだからね。デートなんだから。
自分に言い聞かせて、
あなた

あんなに大きいなら仕方ないねー

と、笑って言った。
まぁいっか。"あーん♡"とかしないし。
メニューは湊君に任せて、頼んだ。
アボカドとトマトのハンバーガーは私達の。
焼きベーコンとチーズのハンバーガーは麻奈達の。

ハンバーガーを待っている間、
和気あいあいとどうでもいい話を
4人で楽しく話していた。
この4人いい感じだな。
ふと微笑んで湊君を見た。

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