第25話

25.女子力?ナニソレオイシイノ?
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2017/11/26 14:20
放課後、勉強会。
放課後、勉強会。
私は放課後が来るのをものすごく
楽しみにしている。

2人きりじゃないって分かってても、
やっぱり楽しみだよ……!
全ての授業に手がつかず、
麻奈に心配された。
麻奈
あなたー、どうしたの?
朝からぼーっとしてるけど……
綺麗に整えられた眉毛が
いつもより下がっていて
ぷるりとした唇は、
少しへの字に曲がっている。
あなた

う、ううん!
なんでもないよ!

麻奈に心配かけたくないからな……。
誤魔化したつもりだったが、
勘のいい麻奈には気付かれていた。
にやりと笑っている。
麻奈
さては……
放課後の勉強会だなー?
よしよし、可愛いなぁ
小さい子供みたいに、
わしゃわしゃと私の頭を
撫でくり回す。
あなた

ちょ……、麻奈!
頭崩れちゃうー

ようやく、手を止めた。
そしてスマホを取り出して
私に画像を送った。

可愛いお店の写真があった。
全体的にピンクの色合いで
麻奈が好きそうな感じだった。
看板があるから、多分お店かな。

あなた

ここ、なんのお店?

麻奈
香水売ってるの
あなた綺麗なのに、
お化粧とかあんまりしないから
せっかく彼氏が出来たんだから
ちょっと女子力向上しよ!
メイク位少しはしてるけど……。
化粧水を塗って、乳液を塗る。
グロスで唇を色付けて、
マスカラをつける。

高校生だし、これで十分かな。
なんて思っていたけど、
麻奈に化粧をしないと
言われて周りを見てみた。

女の子達は派手だった。
髪なんて普通に染めているし、
ゴテゴテのフルメイク。
私は、皆から見たら地味に見える。

麻奈も、周りほどではないけどちゃんと
メイクしている。
半年間これに気付かなかった私って……。
自分の鈍感さに呆れる。
麻奈
見た目をいきなり
変えるのって最初は
ちょっと、恥ずかしいから……
小さな事から始めて
"女の子"楽しもうよ!
"女の子"……。
そうだ。私は女の子。
せっかく女の子に生まれてきたんだから
めいっぱい楽しまないと損だよね。

それで、可愛くなったら
湊君気付いてくれるかな……?
湊君可愛いって思ってくれるかな……?

淡い期待を胸に女子力向上に
励む事にした。
小さな事から始めれば、
きっと可愛くなれるはず。
あなた

うん……!
女子力アップする!
私、頑張る!

にこりと笑った麻奈が、
今日はかっこよく見えた。

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