『亜種』-現代には存在しない、その種族の特殊な種類。
シュヴェ-アルス・シュヴェルツィア・コンピュート、【最果ての世界】と同化したティフォの義姉は-最も性質を知られていない種族のひとつ、地上を見下ろす天より遥か彼方の-無限に広がる『宇宙』を住処とする【宙棲】の『亜種』だった。
一位【世聖霊】(ワールドクラウス)
二位【天使】(エンジェル)、【悪魔】(デビル)
三位【宙棲】(テトラニクシェ)
四位【聖霊】(ホーリーエレイス)
五位【龍精】(ドラゴン)
六位【幻想】(ファンタジア)
七位【星魔】(スパークルデーモン)
八位【天妖】(ルフィルイーデア)
九位【森精】(エルフ)
十位【妖精】(フェアリー)
十一位【地精】(ステラドワーフ)
十二位【地下地精】(ノワルドワーフ)
十三位【水妖】(セイレーン)
十四位【吸霊】(ゴスミシェック)
十五位【花精】(フラワージェ)
十六位【死霊】(ネクロス)
十七位【吸血】(ヴァンプ)
十八位【幽霊】(ゴースト)
十九位【木精】(ケプラトニック)
二十位【亜人】(レーゼス)
二十一位【獣人】(フェネッチェ)
二十二位【人間】(ポリフェンス)
…尚、すべて『種』を抜いてある。
このうち十位【妖精】までが生命体となり、それ以下が生物とされている。
【森精】や【地精】のように『精』とつく種族は基本的に大自然のマナから生まれた種族で、生命だろうと生物であろうと死ぬときはマナに還る(【原命返還】)。
【亜人】と【人間】の違いは所有する魔力量と肉体の強靭さ、そして身体能力諸々等だ。
【亜人】は【人間】に比べ遥かに強い。よって獣の血が混ざった【獣人】を凌ぐ強さを持つ。
だが-『知能は弱い』。
つまり馬鹿なのだ。
半端な知能を持った人型の『バケモノ』。
それが【亜人】。
【死霊】は生命体の霊魂を指し、【幽霊】は【亜人】と【人間】の霊魂を指す。
【死霊】といえど元生命体、それなりの強さを持つが【幽霊】は魔力を溜め込み十四位【吸霊】と協力することでやっと実力発揮といったところだ。
ちなみに【吸霊】は【幽霊】と【最果ての世界】の裏側で共存共栄する【宙棲】に続く最も性質を知られていない種族のひとつだ。
魔戦期には猛威を振るった厄介な種族だったらしいのだが-どう厄介だったのか、どんな技を使ったのかを記した記録が一切無いらしい。
マナ-魔力の源。魔力の最小粒子。
これへの適正度と、種族そのものが持つ実力で【二十二種族】の序列は決まる。
「元」序列十七位【吸血種】(ヴァンプ)レグジェ・A・フォスフォリア。
日光に当たると灼け死ぬ種族なのに光属性を得意としていた彼女は忌み嫌われていた。
しかし遥か昔-
【宙聖霊種】(テトラクラウス)-かつて実在した伝説の種族。
世界そのものと同化出来る世界と共に生きる種族。
その最後の欠片だったシュヴェは-
シュヴェ-【宙聖霊種】は世界と共に生きる。そして-『世界とともに死ぬ』。
世界の数だけ存在する【宙聖霊種】は-たったひとつの世界を残してその身を預けた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。