第11話

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2017/11/08 11:11
と、男の子が耳元で囁いた。


「……力抜いて。このままじゃ締まりすぎてて、動けない」


「でも、……ッいた」


「大丈夫だから。ゆっくり呼吸して。動かないから」


「っ……う、うん」


わたしは、男の子の言う通りにした。はじめは浅い呼吸から、徐々に長く深い呼吸に移行していく。

ゆっくり、ゆっくり呼吸を繰り返すわたしを、男の子はじっと見守っていた。

次第に、身体の緊張が解けていく。

それにより、痛みの感覚が、薄れていった。


「はぁ、は、ぁ……」


「大丈夫?」


男の子が覗き込むようにして、わたしを見た。その優しげな顔に胸が鳴る。

わたしは慌てて視線をそらした。


「……ッ、だ、だい、じょうぶ」

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