目を閉じていると、身体に異変を感じた。
私は、頭の中で予想がついた。
だから、私が目を開けた。
すると、予想していた通りの風景だった。
スライムのせいだった。
でも、さっきとは、違う色のスライムだった。
私は、どかそうと、手を伸ばした。
触った瞬間、驚いた。
そのスライムは、ベトベトだった。
私は、その時、疑問に思った。
もしかして、このスライムってボンドみたいにくっつくって事?
それなら、触ってはだめだ。
くっついてしまうから。
でも、もう遅かった。
触ってしまっていたから。
でも、もしかしたら、違うからしれない。
試しに私は、手をスライムから離してみた。
すると、離れなくなっていた。
でも、私は、一回やっただけでは、諦めなかった。
私は、何度も、手を離そうと引っ張って頑張った。
けど、だんだん疲れてきてしまった。
もう無理だと私は、少しだけ休憩することにした。
けど、その間に何故かボンドの中に、手が吸い込まれていった。
だから、私は焦った。
私は、すぐに上に手を引っ張った。
そして、奇跡が起きた。
手がスライムから取れた。
私は、安心した。
だから、油断していた。
そして、私が、手を床に置いた時、それは起きた。
ボンドのスライムが手首にくっついてきて、手を床から動けなくした。
私は、油断しすぎたと後悔した。
私は、どうする事も出来なかった。
足と手が動かせないからだ。
私は、周りを見渡した。
その時、気づいた。
私は、色々な色のスライムに囲まれていた。
私は、また焦った。
それと同時に、不安も出て来た。
スライムが私にくっついてこないか。
私を、殺そうとしているじゃないか。
逃げたい。
けど、逃げれなかった。
助けて、言ってもきっと助けに来ない。
でも、さっき、人影があった。
まだ近くにいるかもしれない。
助けに来てくれるかもしれない。
私は、その少しの可能性を信じてみた。
だから、言った。
『助けてー!お願い!』
私は、結構待った。
でも、何分経っても、誰も来なかった。
来ない可能性があるって分かってたのに、涙が出てきてしまった。
今は、涙を拭うことが出来なかった。
手が動かせないから。
私は、涙を流しても意味が無いって分かってる。
けど、涙は、止まらなかった。
その時、声がした。
『弱点は、皆、共通。・・・をかけるのよ。』
私は、一番大事な部分を聞き逃して待った。
何をかける?
よく分からなかった。
でも、とりあえず、このスライムをどさないと、何も出来そうにない。
だから、私は、このスライムを退かすのを優先した。
この時、いつの間にか涙は、もう止まっていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。