第31話

もう一人の私
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2018/04/14 10:13
私は、最後の最後まで諦めなかった。




けど、間に合わなかった。





閻魔が目の前に来てしまった。




体力もあんまり回復していない。



これじゃあ、使える魔法何て弱い魔法しかない。




弱い魔法を使っても、今の閻魔には、効かない。




だったら、使わない方がいい。




そんな気がした。





私は、もう無理だと思って、目を閉じて、死ぬ覚悟をした。





でも、そんな時に閻魔が言った。






『今、負けを認めれば、殺さないぜ。どうする?その代わりに助けてやるんだから、俺の仲間になれ。』





私は、仲間になるのだけは嫌だった。


だから、言った。




『嫌だ。仲間にならない。殺せばいい。』






私は、閻魔を睨んだ。




すると、閻魔も睨んできた。




そして、閻魔が言ってきた。





『あっそう。だったら、殺すぜ。ちなみに、お前は地獄行きだから。じゃあ、後でな!』




閻魔が、蹴ってきた。



何度も、何度も、何度も・・・。





私は、何で、一回で殺してくれないの。



そう思った。



どうせ死ぬなら、一回で死んだ方がマシだ。



でも、その時、だった。




『辞めて(ろ)ー!』




結夢と琉がこっちに走ってきたのが意識がもうろうとしながらも、微かに見えた。




私は、喋る体力も無くなっていたから、何も言えなかった。




来ないで!



私は、心の中で言った。




琉と結夢には、生きてて欲しい。




こっちに来たら、死んでしまうかもしれない。





私は、それが嫌だった。





閻魔が琉と結夢の方に気づいた。



そして、攻撃をしようとしていた。


私は、力を全て使って、言った。




『やめろ!お前の敵は、私だ!よそ見してんの、か・・・。』




けど、閻魔は、こっちを向かなかった。




『私は、まだ戦え、る!』






そして、閻魔は、こっちを向いた。



そして、言ってきた。




『無理だ。ボロボロじゃねえか。それとも、殺してほしいのか?まぁ、殺さないけど、まだ。まぁ見てろよ。仲間が死ぬのを。』





私は、ゾッとした。






そして、閻魔が結夢と琉に攻撃をした。



あっという間にボロボロになっていた。




そして、閻魔は、琉と結夢の所に行った。



私は、仲間を失いたくないという気持ちが収まらなかった。




そして、いつの間にか、自我を失っていた。




そして、気づいた時には、閻魔を殺していた。





琉と結夢は、無事だった。




でも、私を怖がっていた。




『どうしたの?』




私は、聞いた。




『凄かったです。まだ、あんなに戦えるなんて。』





その瞬間、私は、倒れた。




急に意識を失った。




『あんなに無理をするから・・・』



最後に琉の声が微かに聞こえた。





私は、夢を見た。





琉と結夢と私で戦っている夢だ。




そして、私が琉と結夢を殺してしまう。




その時、目を覚ました。





私は、夢でよかったと安心した。





でも、後でこれは、ただの予知だった事を知ることになる。






私は、身体を起こした。




すると、琉と結夢がいた。




『もう大丈夫ですか?』




結夢が聞いてきた。





『大丈夫!ありがとうね。おかげで体力が全回復した。』




私は、言った。





『寝ただけで回復するんですか?』



結夢が不思議そうに聞いてきた。




『分からない。けど、実際に寝ただけで回復した。』



私がそう言うと、結夢は、少し怖がっているように見えた。


『どうして怖がっているの?』




私は、不思議に思ったから聞いた。




『それは、鬼みたいに強かったから。体力だって少ししか無かったはずなのに。』




結夢が言った。



私は、閻魔を殺した記憶が無かった。




『閻魔は、琉と結夢が殺したんでしょ?』




私は、気になって聞いてしまった。



『まさか、覚えてねえの?』



琉が聞いてきた。




『だって、私は、あの後、倒れた。何があったの?お願い。説明して。』





私は、言った。



『はい。説明します。閻魔は、・・・』




結夢が怯えていた。




すると、琉が言った。



『俺が説明する。閻魔は、あんたが殺した。
覚えてないってことは、自我を失っていたのかもな。その時、あんたは、鬼みたいに怒っていた。身体中から炎が出ていた。そして、強かった。閻魔は、あっという間に、殺した。って事だ。』




私は、すぐには、受け入れることが出来なかった。






その時、頭痛がした。





『お前は・・・私が・・・う・・・ば』



知らない声がした。



何て言っているか分からない。





その時、私は、また、自我を失った。


でも、その前に、私は、言った。





『琉、結夢、逃げて・・・』



私は、自我を失ってから言った。




『私は、一人でいい。仲間は、足でまといだ。私を傷つけるやつも、仲間も殺す。』



そして、私は、琉と結夢と戦っていた。



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