私は、すぐに時間を戻した。
そして、時間が戻った。
だから、回復魔法の効果も消えた。
最初に私は、黒い影に作戦を話す事にした。
偽物の閻魔に聞こえないように小さな声で。
『今から、作戦を話す。私は、今から、回復魔法を使う。黒い影は、バリケードを張って欲しい。出来る?』
そして、黒い影は、言った。
『出来ます。じゃあ、起動するのに、少しだけ時間かかるので、それまでは、平気ですか?準備出来たら、すぐ、呼びます。』
私は、すぐに答えた。
『出来るよ。ありがとう。よろしく。』
そして、私は、少しの間だけ戦いをする事にした。
五分ぐらい経っつと、黒い影が言った。
『今です!』
私は、偽物の閻魔を残りわずかな力で吹き飛ばして、黒い影の近くに行った。
そして、バリケードが出来た。
それと同時に、私は、弱い回復魔法を繰り返した。
途中、偽物の閻魔が何度も邪魔しようと攻撃してきた。
けれど、どれもバリケードが吹き飛ばした。
そして、五分ほどした後、バリケードが消えた。
そして、黒い影が言った。
『すいません。もう限界です。』
『ありがとう。助かった。休んでて。あとは任せて!』
そして、黒い影から離れて、偽物の閻魔の前に行った。
私の予想よりも回復が出来た。
だから、今なら、どんな魔法でも使える気がする。
そう思った。
そして、私は、偽物の閻魔の方を向いて、気合を入れた。
『もう負けない!』
そして、戦いを再開した。
体力が回復してくれたおかげで、偽物の閻魔を倒せた。
そして、言った。
『本物は、どこにいる。教えてくれない?どっちにしろ言わないと、ここで貴方、死ぬよ。』
それでも、偽物の閻魔は、無言だった。
『何故、話さない?』
すると、偽物の閻魔は、やっと喋った。
『死んでもいい。絶対話しては駄目だ。』
私は、言った。
『正直、私には、殺すなんてこと出来ない。だから、無理矢理でも話してもらう。』
『無理だ!命令には、逆らえない。』
私が言葉を言い切った直後に、偽物の閻魔は、言ってきた。
『話して!じゃないと、殺さないけど、攻撃する。』
私は、言った。
『すればいい。』
偽物の閻魔は、悲しそうな顔で言っていた。
『何故?悲しい顔で言う。閻魔の命令に逆らうとどうなるの?』
『殺される。一瞬で。』
偽物の閻魔は、言った直後に、しまった、という顔をした。
それに、怯えていた。
私は、可哀想に思えた。
だから、助けたくなった。
そして、閃いた。
それなら、私の仲間にすればいいと。
そして、私は言った。
『大丈夫。そしたら、私が守るから。だから、仲間になってよ。私の。どう?』
『無理・・・。無理に決まってるだろ。』
偽物の閻魔が攻撃してきた。
でも、弱かった。
私は、気づいた。
泣いている事に。
私は言った。
『無理じゃない。貴方は、まだ大丈夫。間に合う。今なら、こっちにこれる。』
私は、偽物の閻魔を弱い力で吹き飛ばしながら、言った。
そして、偽物の閻魔は、言った。
『でも、色んな人に迷惑をかけた。どうすればいいか分からない。』
私には、悪い人には、見えなかった。
本当は、優しい人だ。
そう思った。
だから、私は、言った。
『大丈夫。後で、謝ろう。この戦いが終わってから。』
『謝っても、許される事は無い。』
偽物の閻魔は、言った後、後悔しているような顔なった。
『そうしたら、私も一緒に謝る。だから、私には今、謝ってほしいな。』
私は言った。
偽物の閻魔は、こっちをしばらくじっと見つめていた。
そして、しばらくして、決意したような顔でこっちに近づいてきた。
『ごめんな。傷を付けてごめんな。』
偽物の閻魔が謝ってきた。
『大丈夫。私は、許す。だから、仲間になろう。』
『うん。ありがとう。』
偽物の閻魔が姿を戻して、言った。
偽物の閻魔の本当の姿は、12歳ぐらいの少年だった。
私は、聞いた。
『そう言えば、名前ってある?』
すると、すぐに言ってきた。
『琉(りゅう)だ。』
『いい名前だね!』
私が言った。
そして、私は、もう一つ、気になったから聞いた。
黒い影の名前の事が。
『貴方は、名前ある?』
黒い影の近くに行って聞いた。
すると、黒い影は、こう言った。
『無い。名前は、無い。』
少し悲しそうに言った。
だから、私は、思った。
私が名前決めてみようかな?と。
『じゃあさ、結夢(ゆあ)なんてどうかな?あっ!勝手に決めちゃってごめんね。やだったら、やだって言っていいからね。』
私が言った。
すると、黒い影は、嬉しそうに言った。
『嬉しいです!結夢ですね。ありがとうございます。これから、使わせてもらいます。』
私も嬉しくなった。
そして、言った。
『こちらこそありがとう。気にってくれて嬉しい!』
私は、この後、起こることを、予測していなかった。
三人で笑い合っている時、それは、起きた。
閻魔が現れた。
そして、言ってきた。
『やってくれたな。裏切り者。もう琉、お前は、敵だ。魔法使い、今度は、俺様が相手してやるよ。もう強い魔法は、つかえねえと思うけどな。』
本当の閻魔は、言い終わると、笑っていた。
そして、私が、結夢と琉を見た時、琉だけ怯えていた。
私は、言い返した。
『閻魔、貴方には、絶対負けない。』
私は、戦いの姿勢をとって気合を入れた。
『俺も負ける気がしねぇよ。』
閻魔が言ってきた。
そして、閻魔が攻撃をしてきた。
私は、軽々と止めた。
その時、思った。
私が待っていた戦いがやっと来た。
この戦いは、天国のため、魔女のため、自分のために負けられないと。
そして、本番の戦いが開始した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。