第59話

盗聴器
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2018/08/03 03:39
『ここです。私が見張っているので急いで下さい。』











さなが言った。














頑丈そうなドアだ。













パスワードを押さなければならないのか。













パスワードが分からない。










『さな、パスワード分かる?』











試しに聞いてみた。












疑われてしまうか?











『また、忘れたのですか?王様の誕生日の0528ですよ。』









良かった。







疑われてないようだ。






『ごめんなさいね。ありがとう!』












そう言うと、私はパスワードを押した。














すると、ガチャッと音が鳴った。












扉が開いた合図見たいなもんだ。













私は、周りを確認して、中へ入った。














中は、資料が溢れかえっている。











この中から探すのは、時間がかかってしまうな。














私は、資料を出来るだけ手に持ち、出て行った。












『ありがとう、さな。もうそろそろ寝ることにするわ。明日もお願いね。』











そう言って、自分の部屋に戻った。













資料は、洋服の入っている棚に閉まった。














バレたら、大変なことになると思ったからだ。

















その時、時計が目に映った。














もう、一時半か。











資料を見ても、途中で寝てしまう可能性があるな。
















私は、床で寝ることにした。












ベットは、木が当たって痛い。













だったら、床の方がマシだ。











色々と考えていると、寝てしまっていた。


















『蘭様。朝ですよ。』












カイトの声で起きた。










『蘭様?起きてますか?』










次は、扉を開けてきた。













『起きてるわ。』














私は、あくびをしながら言った。














まだ眠い。










私は、目を閉じては開いてを繰り返していた。












すると、『起きてください!朝食の時間です!それと、大事な話があります!』と大きな声で言ってきた。











そのせいで脳が起きてしまった。






『着替えるから、出て行ってくれる?』












私がそう言うと、『わかりました。』とカイトは言って出て行った。















今日は資料が全て揃う。














カイトを殺すのは、明日にするか?











いや、早すぎか?












早くても、もういいや。














明日殺そう。




















今日中に資料に目を通し、作戦を立てよう。












明日は、とても楽しみだな。













ようやくカイトを殺せるんだ。











武器は何にしようか。











電動のこぎりとかあるかな。












カイトの逃げまわる姿、恐怖で満ちた表情、見るのがとても、とても、楽しみだ!














どこまで逃げるのかなぁ。














最初に両足を斬って、次に両腕を斬って、その次に首を斬ろう。
















本当に明日は楽しみ過ぎるな。














いつの間にか、表情が怖くなっていた。














私は、表情をやわらかくして、食事をする所へ向かった。















その途中でさなに会った。












私はさなの耳元で『今日もよろしくね。』といい、ニコッとした。













『任せてください。』












さながそう言ってお辞儀をした。











『ありがとう。今度、髪飾りをプレゼントするわね。』










『そんなことまでして頂くても大丈夫です!』









『私がしたいの。』












『そういうことならいいですけど。』










『良かったわ。そうそう、これを渡すわね。今日から付けて欲しいの。』










『ありがとうございます。ぜひ、付けさせてもらいます。』












私はさなに腕輪を渡した。












腕輪には盗聴器が入ってるのだ。












チクったらこれで分かる。












さなのことは、完全に信じたわけじゃない。










本当に信じても大丈夫なのか、調べる為に盗聴器を付けた。










『その腕輪、外さないで欲しいわ。私も付けてるのよ。お揃いね。一日中、外さないでね。』






そう言うと、私は、食事をする所へ真っ直ぐと寄り道せずに行った。

































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