第74話

王の強さ
92
2018/10/09 22:45
ミーニャは王と直接触れ合い攻撃。










私は少し離れたところから魔法を使い攻撃。













裕也は私達に指示をしている。















今のところは順調だ。














王は攻撃を防ぐのだけで精一杯だろう。















王から攻撃は飛んでこない。











この調子なら……犠牲が出ずに王を倒すことが出来るかもしれない!














そう希望が見えた直後だ……!
















私は見たのだ。















王に傷は付いてない。











何故だ?












おかしい。












『おい!攻撃を止めるな!』











裕也が叫んだ。












その言葉は私に向けているのだとすぐに分かった。














『ご、ごめん!』












私は謝った後、また攻撃を開始した。
















その時……!!















バタリ……!!














ミーニャが倒れた。














『ミーニャ!』












裕也はそう叫ぶと、ミーニャの元へ駆けつけた。













ミーニャを抱えると、すぐに裕也は戻ってきた。













『弱い……弱すぎる!それが本気か?』















王は私と目を合わせてきた。

















私は目が合うと、王を睨んだ。











だが、王が目をそらすことは無かった。













『弱い?誰の事だよ!私は弱くない!お前なんかすぐに倒してやる!』














そう言ったものの、勝てる自信は無かった。












それとは逆に、負ける自信はあった。














『本気でこい!』













王はそう言うと、動くを止めた。





















『ごめん。もう良いから逃げて!』


















私は裕也に言った。














『一人では倒すことは出来ない!一緒に逃げるんだ!』














裕也は手を伸ばしてきた。
















だが、私はその手を取らなかった。









『逃げろって言ってんだよ!一人で戦う方が戦いやすいし!ミーニャも裕也も足でまといなんだよ!』













私はわざとひどい言葉を放った。


























『なら、他の人を呼んでくる!それまでは……』










その言葉の途中で私は何も聞こえなくした。













もう何も聞かない方がいい。









やがて、ミーニャと裕也の姿は見えなくなっていた。











『一人で倒す気か?』











王が何か言っている。













言葉は聞こえないが、口が動いているから何か言っているんだとぐらいは分かる。











まぁ、そんなことはどうでもいいだ。




















『早く死んでよ!』










そう言うと、私は速いスピードで王へ近づいて行った。







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