第46話

覚悟
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2018/06/10 11:41
動けない。







怖い。













何でこんなに怯えてるのだろう。












どうしたらいいんだ。













戦わなきゃ。











無理だ。













勝てない。












でも、琉は戦っている。








何度も吹っ飛ばされてるのに。










諦めてない。















その時、琉が言った。












『行け!逃げろ!戦わないなら遠くへ行くんだ!結愛を連れて遠くまで行け!』













『で、でも・・・』










私が言おうとした時、琉が遮った。







そして、言ってきた。










『今の俺じゃ勝てない。分かってる事だろ?俺は犠牲を増やしたくない。だから、早く逃げろ。時間が無い。俺もそろそろ限界だ。早く逃げろ!』











私は、琉の言う通りにした。












これは間違ってる選択かもしれない。









自分でも分かってる。













あのままでは、琉が死んでしまうことぐらい分かってる。








けど、怖かった。












あの敵は、攻撃をしても傷が治ってしまう。












だから、弱点がわからない限り倒せない。











でも、その時、思い出した。





前に琉に言われた言葉を。






『敵が強くても諦めるな!俺達が居るんだ。それに、お前は強いからな。まぁ、俺の方が強いけどな。』










その時、私は言ったはずだった。







『私の方が強いし。だから、二人は私が守ってみせる。』









そして、笑ったのを覚えている。












なのに、私は逃げてきてしまった。











私は、結愛も琉も守れてない。












結愛は、まだ微かに心臓が動いている。










今は動いていたとしても、死ぬのは時間の問題だ。











それに、琉も同じことが言える。











琉が負けて死ぬのは、時間の問題だ。












だったら、私と琉が一緒に戦って勝つ、微かな可能性があるなら、私も戦おう。










それが、今の私に出来ることだ。













私は、気合いを入れた。










そして、結愛をロッカーに隠してから、私は、琉の所へ行った。











でも、私は、この選択が間違った選択だったと後で気づくことになった。








いや、どっちを選択しても間違っていたんだ。









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