第33話

鬼の歴史
191
2018/04/26 12:33
私は、鬼に伝えたい事を全部強く思った。





(止めて!貴方がなんでこんな事しているか、理由は分からないけど、私たちに関係ある事?関係ない人を巻き込まないで欲しい。私の身体が欲しいなら、あげるから、もう人を殺さないで!私の大事な人を私から奪わないで!お願い!)





すると、すぐに私の方に何か伝わって来た。




私は、伝わったみたいで少し安心した。




でも、鬼から伝わって来た言葉を聞いて警戒した。




(俺達鬼だって、こんなじゃなかった。お前達、魔女と人間のせいだ!だから、復讐する。人間も魔女も皆、殺してやる。)



その言葉を聞いて、こんな事する理由が昔に何かあったからだと思った。




でも、何があったかは、分からなかった。




だから、私は、鬼に聞くことにした。




(何で私達のせいなの?昔に何があったの?)




すると、しばらくしてから伝わって来た。



(昔、俺達鬼が街に行った時、人間が叫んだ。助けてと。俺達鬼の姿に恐れたんだろ。でも、俺達鬼は、何もする気は、無かった。なのに、誰も信じてくれなかった。そして、魔女が現れて、俺達鬼は、一人残らず殺された。だから、俺は、一人の魔女に取り憑いた。そして、魔女の心に住み込んだ。そして、魔女が魔法を使う事によって俺の身体は、自由になっていった。)







私には、嘘をついてるように思えなかった。





だから、伝えた。




(ごめんなさい。でも、そんな人間ばっかじゃなかった。分かってるよね?結夢と琉は、きっと信じてくれる。私も信じるから。)





その魔女の本には、鬼と人間の物語があった。






一人の少女が鬼に食料などを持っていくお話。






でも、少女は、ある日を栄えに居なくなった。





鬼は、その少女が心配で街に探しに行った。



その後は、読まなかった。



そして、鬼から伝わって来た。




(分かってるさ。実際に俺達鬼に食料を持ってきてくれた人間もいた。でも、俺達鬼は、もう遅い。俺は、みんなを裏切ることは、出来ない。みんなと約束した。皆殺して復讐すると。)





(でも、本当は、そんなことしたくないでしょ?)





私は、そう思ったから伝えた。





(だからって変わらない。)





そう伝わってきた。





やっぱり、そんなに簡単には、やめてくれなかった。





(鬼たちは、もう生きてないんでしょ?だったら、約束守らなくても大丈夫じゃない?)






私が伝えようとしなかった事まで伝わってしまった。




私は、やばいだろうなと予想した。




すると、それ通りだった。



(だからって約束は、破らない。)





鬼から怒ったように伝わってきた。



私は、その後は、何も伝えなかった。





そして、結夢と琉の様子を気になったから見た。





でも、結夢と琉を見た時、もう危険な状態だった。





もう息をするのもきつそうだった。





早く回復魔法をかけてあげないと死んでしまう。




死んでしまったら、回復魔法をかけても生き返らない。




私は、焦った。




でも、その時、私は閃いた。







心で強く使いたい魔法を思えば、使えるんだ。





だったら、この心の中で魔法を発動させよう。







そして、まずは、自分の身体を取り戻す。






私は、今やってる事を続けても、時間の無駄だと思った。




だから、違う作戦に切り替えることにした。






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