私は、廊下を歩いていて気づいた。
変だ。
廊下が一向に終わらない。
もう結構歩いてるはずなのに。
歩いても、歩いても、終わらない。
私もさすがにもうおんぶしているのはきつい。
それから、十分ほど歩いた所に分かれ道があった。
分かれ道は二つあった。
でも、どっちに行けばいいか、分からない。
神様に回復魔法を使える程の体力なんて、もう残ってない。
結愛と琉でほとんど使ってしまった。
その時だった。
『どうしますか?分かれますか?』
聞いてきたのは、結愛だった。
私は、分かれよう、と言おうとしたけど、やめた。
分かれて、どっちかがハズレだったら、どっちかは、死ぬかもしれない。
怪しかったら、途中で引き戻せばいい。
そう思った。
だから、私は言った。
『分かれたら、危険かもしれない。皆で行こう。そして、危なそうだったら、途中で引き戻ろう。』
でも、琉が言ってきた。
『そっちのが危険。引き戻せなかったら、どうするの?そしたら、皆死ぬかもよ。』
私は、すぐには、返事が出来なかった。
でも、じゃあ、どうすればいいのか。
どっちにしろ、死ぬ可能性はある。
その時、結愛が言った。
『どっちも危険なんですよね?だったら、今来た道を戻りましょうよ。』
私は、すぐに返事が出来た。
『いいね!その手があったね。』
でも、琉は不定した。
『閻魔が追いかけてきてるかもしれないのに?』
私は、すぐに答えた。
『その時は、また、倒せばいい。』
『俺は、一緒に行動したくない。だって、その神様は作り物だ。』
私は、その言葉にびっくりした。
私は、すぐに背中から離した。
怖かったのだ。
そして、神様の偽物は、床に落ちた。
その時、首がとれた。
血じゃない。
緑色の液体が出てきた。
私は、すぐに離れた。
けど、結愛と琉に言われた。
『背中が緑色になってますよ。』
私は、それを聞いた瞬間、恐怖になった。
言葉が出なかった。
『大丈夫ですか?』
結愛が聞いてきたけど、答えることが出来なかった。
私は、恐怖で怯えた。
だから、何も出来なかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!