トランクから荷物を取り出して
エレベーターで上がること3分。
と、エレベーターのアナウンスと共に
1から9までのボタンが光り
カチカチカチ と、 ユンギさんは
番号を押していった。
感心している暇もなく
扉が開いた。
すると、また扉がある。
ユンギさんは素知らぬ顔をして
また番号を打ち入れた。
少し興奮気味のユンギさん。
そんなユンギさんに連れられて
リビングに行った。
そこは一面ガラス張りの何畳あるのか
想像できないくらい広い
リビングが広がっていた。
一人暮らしにしては家具が少ないきもするが
とにかく今までとは別世界の空間だった。
私が窓に張り付いて
景色を眺めているうちに
ユンギさんはうさちゃんのマグカップに
ホットココアを用意してくれた。
" スパイ "
なんて映画の中の話
って感じがする。笑
ユンギさんの真剣な目を見ると
信じられる気もするけど、、、、
そういうとユンギさんは
誰かに電話を掛け始めた。
プルルル…プルルル…
するとユンギさんは
仕事場
と聞いて妙にわくわくしながら
私はユンギさんのあとに付いていった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。