会場に、低い声が響いた。
ざわざわとした空気が一旦静まった。
そしてまた会場は大歓声の渦に巻き込まれ、
ここに居る誰もが興奮を隠しきれない状態だった。
この闇オークションは
先にお金を主催者側に渡しておかないと
いけないシステムだ。
例えユンギさんだとしても、
この金額以上は出せるかどうか分からない。
そんなことを考えていたら、
どんどん恐怖が押し寄せてきた。
もう諦めかけていたその時....____
これまでの高値での落札で
盛り上がっていた場内が
もっと盛り上がりをみせた。
すると私はステージの横へ連れて行かれ
さっきのVIPルームに連れて行かれた。
されるがまま中にはいると
思った通り、二人がいた。
部屋に入ると、私をまじまじと見ながら
ミンジュンが口を開いた。
馬鹿にされたように感じ、
ムカついたし言い返したいのも山々だったけど
ここで反抗するのは違うと思い
私は口を噤んだ。
するとホソクが
興奮したようにどんどん
ミンジュンを責め立てていく。
ホソクは考え込んだように
暫らく黙ったあと、
私を連れて出ていこうとするけど
ミンジュンがそれを止めた。
そう言い捨てるとミンジュンは
何かを言おうとしたが、
扉が閉まってしまった。
そうして、私はホソクと一緒に
車に乗らさられた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。