高橋side
『ってことがありまして…』
《それは恭平が悪いな》
『みっちー毒舌…』
道枝《確かに、言わんかったら不安になる。
でも、無理に聞いて仲悪なったら元も子も
ないやろ。》
『…せやな、確かに』
道枝《やろ?分かったんならさっさと謝りに行ってきーや》
『俺も行きたいねんけどさー…』
道枝《まだなんかあるん?》
『…もうしばらく関わらんとくねって言われた』
道枝《…あなたちゃんなりの反省の仕方なんやろな》
『あーもう完璧俺が悪いのは分かってんねん!』
道枝《やったらもう直接しかないやんって》
『今どこにいるかもわからん』
道枝《電話…もできないか》
俺が勝手に当たって
自分の部屋にこもった後、
しばらくした後にあなたが
「ごめん、しばらく関わらんとく」
って言って出ていった
その後リビングに戻ったけど
洗い物とか、片付けとか、
全部してくれてた。
そんなことされたら
余計俺のメンタルやられるっつの 笑
道枝《まぁ、とりあえず明日関ジュ全体のレッスンあるから、その時に捕まえたら?》
『…やな、頑張る』
道枝《おう…それと、》
『それと?』
道枝《人が喧嘩するのは、その人に
甘えてる部分があるからやねん。
絶対元の関係に戻れる。もっといい関係になれる。
そう思ってるから人はぶつかり合うねん。
客観的…つか、俺から見て恭平とあなたちゃんは
なんかほんま固い絆があるって思うねん。
多分恭平が当たった後にあなたちゃんが
言い返してこなかったのは、あなたちゃんも
自分が悪いって思ってるからやで。
…それに、さっき俺から見て2人は固い絆ある
って言ったけど、それは誰が見てもそう思うで。》
『みっちー…』
道枝《絶対2人は大丈夫。それは俺が保証する》
『…ありがとう、ほんまありがとう』
道枝《まぁ、珍しくちゃんと相談されたからさ》
『それはいつも俺が真面目じゃない
みたいな言い方するやん』
道枝《恭平は真面目の反対言葉やと思ってる》
『みっちー毒舌やな! 笑』
道枝《ふはっ 笑》
ほんまいい同期をもったわ 笑
ほんまに幸せ者すぎひん?
明日、絶対捕まえて謝ろう
そう決心したけど
次のレッスンにあなたは来なかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。