第14話

もしも世界の定義が今と違えば ☆
27
2017/12/05 12:05
木の林檎が地に落ちるのは自然の法則  引力ってものらしい
不幸は誰もが嫌い幸福なら誰もが大歓迎だよ
これは なんて呼ぶんだろう? 教えて… 教えて…


もしも世界の定義が現在(いま)と 違うのならば
溢れたあの日の涙も 逆再生のように 巻き戻し隠せるのに
流れて伝って頬落ちてく 見えない力が引っ張ってる
止まらない止まらない 
ああ… 止められずに緩んだ涙腺を締められずに



地球は地軸を中心にぐるぐる回っているらしい、という
僕の世界は君を中心軸としてぐるぐる回っているみたいだけど
世界の定義にゃそれは定められてないみたいだ
それじゃあ秘密でそっと僕らで人差し指口の前あて  書き足そうか

もしも世界の定義が現在(いま)と違えば
地球は地軸なんかじゃなく君を真ん中にさ
世界まるごと地球儀みたいに 君の指先一つでぐるっと回ってみせたよ

…きっと

…きっと

好きな人は守りたいと思えてしまうという 名前のない法則
誰かが 恋物語の本を閉じてそっと僕に言う

もしも世界の定義が名もないこの法則まで 変わってしまうというなら
僕は君を 君のことを 
守ってあげたいと思えなくなるのかなぁ…?

それはやだよ…
それはやだよ…
何がどうあろうとそれはダメだよ
それはやだよ…
それはやだよ…
たとえ心がそんな気持ちを忘れても 無理やりでも どうにかして
この想いだけはこの身に繋ぎとめておくつもりではあるけど
それでもまだ 心でもちゃんと 想えていたいから





溢れた涙をたとえ  巻き戻せなくなったとしても。

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