暖かい日差しで目が覚めると
やっぱりどこを探しても源は居なかった…。
あっ。置き手紙!
「あなたごめんね。また朝から晩まで
仕事です…。今日は学校休みだよね?
しっかり休んでね! 源より」
源は私の心配なんかよりも
自分の心配をした方がいいのに…。
今日は源が帰ってからゆっくりできる
ようにお掃除でもしよっと。
源にLINEでもしてみよ。
移動中なのかな。
すぐに返信がきた。
それからは既読はつかなかった。
私は夕方までせっせと源のお家の掃除と
ほどいていなかった私の荷物を片付けた。
疲れたぁ…。
あ、もうこんな時間。
夕食の買い出しにでも行こうかな。
♪ピロリン
あ、源からだ!
え!?綾野剛?!
やっばぁぁぁ!
え、どーしよ。何にしよう。
時間もないし手短に済むもの…。
!…源の大好きなオムライスにしよ!
ーー1時間後ーー
よしっ!おもてなしご飯もお化粧も
掃除もぜーんぶ準備おっけ。
あとは綾野剛くんが来るだけ…!♪♪♪
♪ピーンポーン♪
あっ!綾野剛さん!
綾野剛さんが来てから
私たちの心が離れそうになるなんて
私は知らなかった…。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!