第6話

お友達スタート
260
2017/11/06 15:54
あなた

えっと……はい?

高良 瞬
高良 瞬
だーかーら、好きなんです
高良君の2度目の告白に、私はクラクラして倒れそうだった。

そして私はぼーっとした頭で思った。
私と高良君は、昨日初めてお互いの存在を認識して、今日初めて会話をして……高良君は今日私に告白を……?
これは、からかいでは……?
あなた

あっあのね、そういう冗談は、あんまり笑えないっていうかハハ………え、冗談だよね?

高良君があまりにも悲しそうな目でこちらを見つめるから、不安になって、失礼を承知で聞いてしまった。

すると高良君は、少しむくれて、
高良 瞬
高良 瞬
冗談じゃないです
と言った。

え、じゃあ、本気ってこと?
こんな出会って1日、喋って数分のやつを好きになるの?なんで?
これこそ思考回路はショート寸前というやつだ。小さいときは、なんだこれ……と思っていたが、実際にこんな状態になるとは……恐ろしい。

私が赤い顔でごちゃごちゃした頭の中を整理しようとしていると、高良君がまた口を開いた。
高良 瞬
高良 瞬
別に、返事今じゃなくていいんで。
つーか、俺も告るなんて思ってなかったっていうか……その……勢いで言ってしまって……すみません……
あなた

そ、そっか……えと、告白してくれてありがとう……
私初めてだから緊張しちゃって、あはは
恥ずかしいなあ

『今じゃなくていい』
この言葉に、正直救われた。

私はよくわからない人とすぐに付き合うほど恋愛に慣れてはいないし、また軽くない。
気持ちのないまま付き合っても、傷つけるだけだ……
そう思った私は、高良君にこう提案した。
あなた

あのさ、とりあえずお友達ってことでどうかな?

高良 瞬
高良 瞬
友達?先輩後輩なのに?
あなた

うん……私高良君のことよく知らないし、色々知ってみたいなあーなんて……

私がそう言うと、高良君はふっと笑い、
高良 瞬
高良 瞬
じゃあお友達ね。よろしくね、せーんぱい
と言い、その場を去っていった。




あれ、それにしてもなんで私のこと先輩だってわかったんだろう……?

まあ、いっか。


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