第13話

すれ違う 千草side
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2018/02/18 00:02
千草side





やばい



可愛すぎる







やり過ぎかなと思ったけど



やっぱりこれ選んで正解だった






そう思いながら

リッキーの被り物をした日向を見る


千草
っは……!


思わず笑いがこぼれた
日向
……っ💢💢


あ、今 日向 イラついたな



やばいやばい






本当に何でこんなに好きなんだろ?




そう思うくらい日向に依存しているのが

自分でも分かる



重症だな、これは




日向
あの、いつまで私を
イラつかせる気ですかね💢
あ、これは ちょっといじりすぎた?
千草
いや、ごめん 可愛すぎて
日向
は?


──返事はやすぎるだろ




どんな反射神経してんだよ!





もう少し考えてくれてもいいじゃん!


悩む素振り見せてくれてもいいじゃん!




千草くん寂しい……




日向
待って冗談キツイって!
千草
だーよねー

……いつものノリで

そう答えてしまう自分が憎たらしい





まあ、こんなもんじゃ伝わんないか




そう思いながら日向と

最初にどこに行くか決める





だって、日向には──
日向
あれ?秋?




っ……



噂をすれば
千草
え?颯海先生?どこ?
日向
ほら、あそこ!
ソフトクリームのお店のとこ!


そう言って日向は




随分遠くのお店を指さした






──かろうじて

表情が読み取れるかくらいの距離なんだけど……



よく見つけたな







あれ? でも 颯海先生の隣にいる人



女の人? みたいな──
日向
ね、行ってみようよ!
千草
っば!やめとけって



日向のところからは

その人が見えていないのか



いきなり日向が走り出した






っ……お前は小学生かっ……!!






自分が傷つくなんて思いもせずに


一目散に走っていく




っ……ほんっとに あいつはっ……!
千草
っ……日向っ!
追いついた時



日向の目は



何も映していなくて





日向はただただその場に立ちすくんでいた







俺が名前呼んだのに

なんにも反応しない




いつもだったら



名前呼ぶな!って



怒るくせに



千草
どうした!!?!



我ながら愚問だったな、と思う



どうした なんて





分かってるわけで








今のはただ







日向に自覚させるため










ひどい奴だな 俺も






日向
別に私、どうもしてな──
千草
俺が、お前の表情の変化
見逃すと思うの?
さらに追い打ちをかける
日向
表情の変化ってっ……
どういう──
千草
自分で気づいてない?





ほら








認めろよ










このまま








ずっと このまま









止まったままなんて












前に進めないだろ












お前も











俺も──









認めろ










認めろよ























日向
分かってるよ










日向は

それだけ呟いた
















こいつは脆くて






壊れやすいから







誰が、そばにいないと







ダメなんだよ

















──けど




日向の必要としている人は










俺じゃない
























馬鹿だな 俺も












──千草side end──

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