第10話

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2017/11/09 13:27
きっかけさえあれば、と思うけどなかなかそう簡単ではない。
あなた

(私って……意気地なしだもんな。こんなだから、友だちにも笑われちゃうんだよね)

とほほ、と苦笑した。
あなた

(彼氏欲しいなぁ。あ、そう言えば……昨日の男の子も、格好良かったな)




不意にその男の子のことを思い出した。

喧嘩慣れした動きで、二人の不良を倒した。

男の子自身は無傷。

なにか格闘技でも習っているのだろう。

自分の住む世界とは違うように思えた。


名前も知らない。

それでも気になることがあった。


あなた

(なんかどこかで会ったことがある気がするんだよね。なんでだろう)

そうは思いつつも、結局わからないままだった。


それから、本を借りたあと一旦帰宅。


帰るとき、チラリと男の子のほうを見た。


彼はまだ本を読んでいた。

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