第21話

秘密 ~ 前編 ~
2,421
2018/01/25 10:02





私には嫌いなものがたくさんある。


特に教師とか大嫌い。


私が生徒会だからって


何でも期待してくる教師が大嫌い。


あなたなら出来る、


あなたなら完璧にやってくれる ?


私だって、人間だっつーの!


そんな事をブツブツ言いながら


私は屋上へ続く階段を登っていった。


本当は立入禁止で鍵がかかって生徒は入れないけど


見回りのために鍵を持たせてもらっている。


こういう時には使える((


ここが学校で寛げる唯一の場所。


ドアを開けると、いつも通りの空。


この空を見てると叫びたくなっちゃう。



あなた

あのハゲ親父め、、、
何でも私に仕事回すなー!!

謎の声
謎の声
ハゲ親父って主任のこと??
あなた

そうよ、それ以外誰.....え!?!?


こ、ここは生徒は入れないはず、、!


なんで声がするの!?


屋上をぐるぐる見回すけど、


誰も見当たらない。

謎の声
謎の声
おい、笑わせんなよ笑
こっちだよこっち、


すると、階段の裏から煙草を吸いながら出てくる


ジョングク先生の姿が見えた。


ジョングク
ジョングク
てかさ、なんでお前ここにいんの?
あなた

え、あ、あの、先生それ煙草.....?

ジョングク
ジョングク
あぁ、これ?息抜き、俺の。
あなた

せ、先生が校内で煙草なんて、、!!


ッチ と舌打ちすると
ジョングク
ジョングク
うるせぇな、

腕を引っ張られ、


無理矢理キスをすると、


そのキスにはまだ苦い煙草の匂いが残ってて


苦いような甘いようなオトナな味がした。


キスをされ、私は反射的に


先生の頬を叩いてしまった。


ジョングク
ジョングク
あれ、もしかしてハジメテだった??笑

図星過ぎて何も言い返せず、


ただ立っていると


ジョングク
ジョングク
え、図星?
なんか、ごめん、 笑

少しずつ、さっき何をされたのか


頭が追い付いてきて、


怒りが沸々と沸いてくる。


ヘラヘラしやがって、コイツ、、、、

あなた

さ、さ、最低!!!
二度と喋りかけてくんなバカ!!



そう言い捨てて屋上を出ていった。

ジョングク
ジョングク
.....へぇ、面白いじゃん、ニヤッ














走って教室に戻ると


昼休みの終わり頃だからか皆5時間目の


準備をしていた。


私も準備を始めようとすると校内放送が流れ、

ジョングク
ジョングク
え〜、2-B 木村あなた。木村あなた。
至急国語科準備室まで来るように


チョン ジョングクめ、、、、


皆の前で名指しで呼ばれて


私が行かないわけない。


本当にあいつ、、、、


そんな腹立たしい気持ちを抱え、


準備室へ向かった。
あなた

.....失礼します

ジョングク
ジョングク
お、来たんだ。
てか、ノックしなきゃだめでしょ


そう言いながら振り返る先生は


メガネをつけていて、


不覚にもドキッとしてしまった。
あなた

な、何のために呼んだんですか

ジョングク
ジョングク
言い忘れた事があって。
....俺がキスしたこと誰かに言ったら
主任の悪口、告げ口しちゃうからね♡
二人だけの  ヒ・ミ・ツ♡


と、言って私の反応を伺ってる。


本当にムカつく、、、、


ニコッと笑うけどまたその笑顔が眩しい。


本当に顔だけはかっこいいと思う。


でも、、、生徒にキスしちゃうような


先生なんて有り得るの???


あなた

.....分かりました。二度と先生には
関わらないのでご安心を。では。


早くこの部屋から出たくて


ぶっきらぼうな返事をすると

ジョングク
ジョングク
あ。あともう一つ。
お前のクラスの川田だっけ??
今、怪我で入院してんだろ?
あなた

え?.....あ〜、はい。そうですけど。

ジョングク
ジョングク
そいつの居ない期間だけ
代わりに国語係やって
あなた

....はい?嫌です、絶対嫌です。
他の子に頼んでください。


出ていこうとするけど


強引に腕を掴まれて

ジョングク
ジョングク
いや、頼んでるんじゃなくて、
先生の命令なのこれ。


そんなに嫌がられると傷つくんだけど


と、スネ顔で言われても、


心が動かない。全く()


でも、、、、どんな先生でも命令なら


断ることはできない。これが私の性、、
あなた

わ、分かりました。でも、
帰ってくるまでですからね?

ジョングク
ジョングク
え、まじで、やってくれんの!?
無邪気に喜ぶ先生は


ふと小学生を連想させるような感じ((


そんな先生をよそに私は準備室を出た。

























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