第14話

偏愛 ~ 後編 ~
2,421
2017/12/24 13:27









ーーーーーーーーーーーーーー Jungkook Said ーーーーーーーーーーーーーー














いつも、俺のほしいものはヒョンのもの。


小さいときからそう。


俺が欲しいって思うと、


何故かそれはヒョンの手元にある。


ヌナだってそう。


俺のほうが先に好きになったのに、


やっぱりヒョンのもの。







本当はあの日も夜は家を開けててくれって


ヒョンに言われてた。


詳しいことは聞かなかったけど


あぁ、ヌナだなって。


うん、とは言っておいたけど


なんか、嫌な予感がして。


ヒョンに黙って学校休んで、


待ち伏せしてたんだ。
ジミン
ジミン
ただいま〜
あなた

おじゃまします、



ほらね、やっぱり来た。

ジミン
ジミン
あ、飲み物とか用意しとくから、
先僕の部屋行ってて
あなた

うん、。

ヌナが上に上がってきて


タイミング良くヒョンの部屋に入った。


ジョングク
ジョングク
ぬな、?
あなた

ジ、ジョングク、?、!

俺は自然にヌナと会話した。


つもり。


突然ヌナが泣き出すから


どうしたらいいか分かんなくて


近付いてくる足音に気付かずに


ヌナを抱きしめちゃった。


ジミン
ジミン
ねぇ、、、、何してんの??


冷たく低い声が部屋いっぱいに響く。


あーあ、やっちゃったな。


顔を見ると冷静を保ってるけど


結構頭に来てるっぽい。


ジョングク
ジョングク
ヒョン、、、
あなた

ジョングク、、、一回二人で話してもいい、?



こんな状態のヒョンと二人っきりにしてはだめだ。


無意識のうちに縦に振っていた。


そうして、話は進み


ヌナがヒョンに別れを切り出した瞬間
ジミン
ジミン
、、、、は?
え、何?笑僕から離れていくの?
ジョングク?ジョングクのせい?
あなた

ち、違うよ、?
ジミナ、ちゃんと話そ、?
きゃっ、、、!



ヒョンはヌナの上に馬乗りになって


目いっぱいに首を絞めた。


キリキリキリ という不快な音。


苦しそうなヌナ。


もう俺は耐えられなかった。


お菓子や果物と一緒に持ってきてあった


ペティナイフをヒョンめがけて沈めた。


あなた

ジ、ジョングク、、?




無我夢中で、自分が何をしてしまったのか


理解できなかった。


だけど、自然に涙は出てくる。


悲しいのか、辛いのか、悔しいのか


今、何を感じているのか分からない。


けど、涙が出てきた。


ヌナの上に倒れ込んだヒョンを見て


やっと、自分のやった罪を理解することができた。



ジョングク
ジョングク
ヌナ、ヌナぁ、!! 泣
俺、俺、、!


あんなに憎くて


嫌いだったはずのヒョン。


" 俺が殺した。 "


もう、なんてことをしてしまったんだ。


取り返しのつかない事を。


それもヌナの前で。


男として悔しくて、辛くて


取り乱してわんわん泣いてしまった。


そんな俺なのにヌナは見捨てなかった。



あなた

ねぇ、ジョングク。
一緒に逃げよっか。

ジョングク
ジョングク
えっ?
あなた

どこか遠い所で二人で暮らすの。
ねぇ、逃げよ?



俺に対しての同情心からなのか、


或いは本当に俺と罪を背負おうとしてくれてるのか


ヌナの性格なら多分後者だろう。


その言葉が嬉しかったけど、


俺がやった事なのにヌナを巻き込んで良いのか、


辛い目に遭わせていいのか、


そんな事も思ったがヌナの目は


俺の答えを待たずとも


もう決心したような目をしていた。
ジョングク
ジョングク
、、、、一緒に行く。



俺の答えを聞いたあと、ヌナは静かに俺を抱きしめた。


そして呟いた。




























" 私が守ってあげるから。 "



























fin....

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