第17話

恍惚 ~ 前編 ~
2,906
2017/12/28 05:20




とある日のこと。


ゆんぎと彼女ちゃんはホソクさんの開店祝いの


パーティーのために、出かける準備をしていました。





ユンギ
ユンギ
おい、今日ホソクの店行くの
18:00だからな
あなた

う、うん、!

ユンギ
ユンギ
可愛い格好してけよ、
あなた

うん、
あ、お風呂入ってくるねっ

シャワーを浴びながら、鏡を見つめて


ため息をもらす彼女ちゃん。


実は彼女ちゃんは鏡で見る自分の姿がとても嫌い。


この事はゆんぎさんにも言っていない秘密。


見た目も普通以上に可愛くて


十分なくらいに細いのに


なぜか自分に自信がもてない。


昔に可愛すぎて女の子たちから


イジメられてた...という過去もあるんだけど...


だからなのか、洋服には気を使わず


メイクとか髪の毛とかも壊滅的なくらい


何も知らなかったし、何も出来なかった。
あなた

こ、こんな感じかな、、、?



いつも通りに準備を終わらせたけど


やっぱりいまいち。


ユンギ
ユンギ
準備終わったかー?
あなた

い、一応


ゆんぎのいるリビングに出ると

ユンギ
ユンギ
.....お前、準備終わったのか?
あなた

う、うん...

ユンギ
ユンギ
お前、もっかい鏡見てこい
あなた

...え?こ、これでいいよ、?




いつもなら優しく手直ししてくれるゆんぎさん。


でも今日はなぜかイライラしてて

ユンギ
ユンギ
俺の彼女っていう自覚あんのかよ。
少しは可愛くなれるよう努力しろよ。
あなた

...ゆ、ゆんぎ、、?

ユンギ
ユンギ
あぁ、、、、
今日俺一人で行くから。



そういって気不味くなったゆんぎさんは


逃げるようにホソクさんのお店へ。


ホソク
ホソク
いらっしゃい〜
って、ヒョン!?
ユンギ
ユンギ
.....おう
ホソク
ホソク
あれ、あなたちゃんは?
ユンギ
ユンギ
そ、それが.....



かくかくしかじかで.....


と、ホソクさんにひと通りの説明を


終えたゆんぎさん。

ホソク
ホソク
....ヒョン、これは100%とも
言いきれないけどヒョンのほうが悪い。
ユンギ
ユンギ
..んなこと、分かってるよ
ホソク
ホソク
ヒョン、今日はもう帰れば??
あなたちゃん、
置いてきちゃったんでしょ?
ユンギ
ユンギ
そうだな、、、、
もうこんな時間か
ホソク
ホソク
来てくれてありがとう。
気をつけて帰ってね!
ユンギ
ユンギ
おう



ホソクさんのお店を出て


トボトボと一人で帰るゆんぎさん。


どうやって彼女ちゃんに謝ろうか....


そんな事を考えて歩いていると


もう目の前にはマンション。


ユンギ
ユンギ
ただいま....


声をかけるけど起きていない様子。


そりゃそうだ、時計の針はもう2時を回ってる。


寝室を開けるとすやすやと眠る彼女ちゃん。


近くによって頭を撫でようとするけど


目の周りにはうっすらと涙のあとが。

ユンギ
ユンギ
....ごめん


するとこんな遅くにユンギさんの携帯に着信が

ユンギ
ユンギ
はい
先輩
先輩
もしもし、俺だがこんな遅くにすまん。
確認なんだが、お前の出張って
来週だよな??
ユンギ
ユンギ
はい、その予定です。
先輩
先輩
実は、先方のミスで、
一週間早まったんだ。
ユンギ
ユンギ
え!?じ、じゃあ今日ってことですか?
先輩
先輩
すまない、すぐに用意できるか?
10:00には羽田に着いていてくれ
ユンギ
ユンギ
わ、分かりました。



実は1ヶ月くらいの間、海外へ


子会社の視察なども含めた長期出張の予定だった。
ユンギ
ユンギ
やべぇ、あなたに伝えてねぇよ


まだ明け方とも呼べない時間帯。


静かに準備を進めていると


もう時刻は8:30

ユンギ
ユンギ
や、やべぇ!出なきゃ


乱雑に並んだ文字。


" これから一ヶ月
東アジアの方に
長期出張にでます。
待っていてください。
あと....昨日はごめん。
また、連絡する。
ユンギ "

バタン!!


という大きな扉の音で起きた彼女ちゃん。


眠たい目をこすりながらリビングに出ると


テーブルの上には置き書きが。

あなた

ゆ、ゆんぎ!?


そのメモを見てうるうると涙をためる彼女ちゃん。


そんなとき、ピコンと通知音が鳴って

ユンギ
ユンギ
" 起きたか? "
ユンギ
ユンギ
" 何も言わずにごめん。"
ユンギ
ユンギ
" 今から飛行機乗るから
またあっち着いたら連絡する。 "
あなた

び、びっくりしたぁ、、、泣




このままじゃ捨てられるんじゃないかって


心配になっちゃった彼女ちゃん。


あなた

よ、よし、、、!


なにか決意を決めた彼女ちゃん。


これからどうなっていくのやら......































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