第17話

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2017/12/01 13:26
藤「この辺は寒くなんの早いからなぁ、

あなた寒ない?」









あなた「大丈夫だよ」









藤「今年は雪降るんかな?

今年は俺もあなたの誕生日祝いたいなぁ」









あなた「、、、ありがとう

でも私、その時まで生きてられるか分かんないし、」









病院の庭の小さな庭の前で流星くんは押す手を止め









私の前に来た









藤「あなた、

俺はあなたにそんなこと言うて欲しくて

言うたんちゃうで?

それまで、

いや、それ以上、

これから先もずーっと、一緒に頑張っていきたい

そういう意味で言うたんやで?」









あなた「、、、」









藤「俺は、あなたを支えるで

絶対に、ひとりぼっちやとか、思わせへん

なんなら高校やめて、あなたの傍に居ってもええ

俺、あなたのこと、好きやで」









あなた「、、え、?」









藤「やから、迷惑かかるとか、

そういうん考えんのやめ?

好きな人のこと、助けるんが男なんやから

俺、あなたの隣に居る

寂しいって思ったら、

呼んでくれればすぐに行く

な?」









あなた「、、、、うっ、(泣)

わ、たし、怖いの、

どんどん、動かなくなってる、

ピアノが弾けなくなるの、

それだけなら、ううん、それもとても辛いけど、

寝たきりになって、

そのまま死ぬのがいや、

もう、みんなに会えなくなって、

ずっとひとりぼっちなのは、いや、(泣)」









流星くんのおかげで、









今まで溜めてたものを全部吐いた気がした









藤「せやな、

ひとりぼっちは辛いよな、

でもあなたはえらいな、」









あなた「っ、え?」









藤「俺らが心配するから、

ほんまの気持ち言わんかったんやろ?

えらいなぁあなた」









流星くんは、









大きな手で私の頭を撫でてくれて









そのあと優しく抱きしめてくれた









あなた「うっ、うあぁぁっ(泣)」









私はその胸で泣いた



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