中間said
コンコン
ノックをしてあなたの病室に入る
中「あなた、今日はどうする?
喋る練習、する?」
あなた「じ、ゅ、んた、くん、」
濁音や半濁音が
あまり話せなくなってしまったあなた
中「ん?」
あなた「わらし、
もお、いい、」
中「え、?」
あなた「み、んなあ、わらってて、
わらしに、はなして、くれれあ、」
あなた、
中「今まで無理させてたんやな、
ごめんな?」
あなた「、、」
あなたは黙って首を振った
中「なぁあなた、
ほんまに、呼吸器付けへんでええの?
呼吸器付ければ、まだ生きれんねん」
俺は、必死で説得した
でもあなたは今まで通り、
あなた「、、、」
黙って首を横に振る
中「聞いてもええ?
なんで、延命措置しないん、?」
あなた「らって、ようひ、にらったのは、
られも、わる、くらいから、
それらろい、そういうろ、に、
たよったら、らめれしょ?」
そんなことないで、
あなた「わらしは、いまのわらしが
きらいらわけや、らいろ、
ころまま、しんやっらら、
それれも、わらしれしょ?
それ、が、わらしろ、じんせえらから、」
中「ん、ごめんな、いっぱい喋らせて、
分かった、あなたがそういうなら、
延命措置、せえへん
でも、したなったらいつでも言い?」
あなたは柔らかい笑みを浮かべて頷いた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!