第5話

曇りの日☁
210
2017/11/19 08:38
萌々花
あなた、放課後ちょっと来て。
萌々花に呼ばれた。
話の内容はだいたい想像がつく。
彼方君のことか、自慢話とか…
もう、うんざり。
はぁ…やっぱり私は
あなた

ついてない…

思わず自分の思ったことが口から出てしまった。
どんだけ悩んでるんだよ、あなた。
くよくよしながらも、屋上に行った。
あなた

さむっ…

放課後の屋上は冷える。寒い……
あー、もう!萌々花早く来てよ!
萌々花
お、やっぱり来た。
遅くなってごめんね〜♡
あなた

そんな待ってないし。
何?急に呼び出したりして。

萌々花
I’mSorry!
えっとねー…
萌々花
あなたさ、彼方君のこと好きでしょ。
あなた

え!?

萌々花には知られたくなかったのに…
萌々花
見てて分かるんだよねー。
どんだけ彼方君のこと見てるの?笑
ほんと、笑っちゃうわ
萌々花
んで、彼方君は私のなの。分かる?
私と彼方君は赤ちゃんの頃から
結婚するって決まってたの。
あなた

う そ……

萌々花
本当。
だからあなたが彼方君のこと
好きでもいいけど、
彼方君と私はもう付き合うって
決まってるから。
あなた

なんで…!そんな…!!

萌々花
これはパパ達の問題だから。
知ってるだろうけど私のパパは
政治家。むやみに手ぇ出さないほうが
身の為だよ?
萌々花
それだけ〜♪
バイバーイ!
あなた

えっ…ちょっと、萌々花!

萌々花
あ、あと〜…
伴奏、変わってくれる?
あなた

え…!?
そんなの無理だよ!
やだ…!伴奏は私がやるって…!

萌々花
ね〜ぇ、あなた?
私達、友達だよね?
友達の言う事、聞くよね?
あなた

…!

私は逃げた。
周りが見えないくらい早く走って。
萌々花なんて…萌々花なんてぇ!!!
気がつくと、自分の家の前だった。
インターホンのカメラを覗く。
あなた

あれっ…?笑

あなた

なんで涙が出てくるの?笑

萌々花の言っている事が本当なのかは
分からない。
でも…もしも本当なら…本当なら…っ!







私は家に入らず、
そのまま真っ直ぐ、真っ直ぐ歩いた。

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