第16話

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2017/11/12 14:16


「ぁ…や、なんでッ…」


快感を生み出していた彼の手は、突然離れていった。


「だから、自分でしていいよ…って」


中途半端に弄られたせいで、思考が上手く回らない。

今はとにかく、溜まりに溜まった熱を発散したくて仕方が無いのだ。


「…もう出来るよな?」


甘い囁きに逆らうことはできず、私は恐る恐る快楽の源に手を伸ばした。


「ッ…ぁ、ん…はぁ…」


彼の言う通り、下着は既に濡れていた。

見られているのもあり、軽く擦るだけで とろりとした蜜が溢れ出るのを感じる。何だかそれがひどく恥ずかしくて目を伏せた。


「…可愛いな」


男の小さな呟きは、私には聞こえなかった。

何を言ったのか尋ねようとも思ったが、自らの手によって与えられる刺激に、そんな思いは消えていく。


額を侑介の肩に乗せ、私は快楽に溺れた。




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