第3話

セミの大合唱
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2017/11/09 11:05


あれから、先輩はなかったようにいつも通りの調子だった。

でも、いつもより病院に行く回数が増えた。

だから、会うのだって

前までは平日は毎日放課後にグラウンド見ながらいっぱい話してたけど、

最近は週に2回しか会わなくなった。



サッカー部に復帰するためにリハビリ頑張ってるんだろうなって思ってた。

だけど、今日あった先輩は、どこかぼーっとしてて。

どうしたんだろうって心配になったけど、

聞ける気配がなくて。

でも、いつもの先輩じゃなかった。


聞いてもいいかな

聞いちゃダメかな

どうすればいいのかな

そんな迷ってる時

「あなたいっぱい心配かけてごめんな
俺、サッカーもうできないかもしれない」

『なんで?!』

「なんかなぁ医者になぁ、事故った時に骨折したけど、その後遺症で激しい動きはできないって言われてしまったんだわ」

『そんな、あんなに復帰のためにリハビリ頑張ってたのに。』

「その努力は無駄だったてことだわ」

『そんなことない!!無駄な努力なんてあるわけない!!!ないんだよ!!!』

「神様はいると思ってたけど、いねぇな」

そう言って、悲しそうに笑った。

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