前の話
一覧へ
次の話

第8話

遠足!
145
2017/11/23 04:55
あいつの 病気の診断書を見てから

少し距離をとるようになってしまっていた。

というより、一方的に私が避けていた。

避ける必要なんかないはずなのに…
そして、あっという間に遠足当日になった
あなた

ゆーか!今日は遠足だから、一緒にいれる〜!

佑香
はいはい。あんたはしゃぎ過ぎじゃない?
あなた

そーかな?てか まだそんなキャラやってるの?

佑香
もうこれで定着しちゃったんだもん。
しかたないじゃん?笑
あなた

えー。中学のころはもっとパリピだったのにー。

佑香
たまにはいーじゃない!キャラ変も
佑香と久しぶりに1日一緒にいれる!

それだけで今まで悩んでたあいつの事なんか

吹っ飛んでいった
凛夏
うちもいれてー!
仲良くさせて!笑
佑香
お、初めてのひとだ。
あなたがお世話になってます
凛夏
いえいえ。こちらこそ♪
あなた

ちょ、佑香は私のお母さんか!

佑香と私のなかに  凛夏も入ってきて

いつもよりなんだか楽しくなりそう…!
グイッ
誰かに頭を上に向けさせられる
匠海
おまえは、まだ仕事があるけどなー?
あなた

げっ…。きた、女たらし

匠海
お前、まだそれで呼ぶのかよ…
いい加減 傷つくんだけど?
あなた

別に知らないし!ほら、仕事あるんでしょ?
じゃ佑香と凛夏あとでね!

匠海
ちょ、俺を置いてくなよ!
お前まだ仕事内容聞いてないからわからないくせに!
あなた

う、うるさいなー!どっか行けばわかるでしょー!

できるだけ、普通をよそおえたかな?

でもやっぱりなんだか逃げてしまう…
あなた

はぁ…ってここどこ?

つい、思いきり走って

あいつのこと考えてたからか

知らないところへ来てしまった。
あなた

やば…。これ迷子ってやつ?

急に不安になった。

そもそも、この学校の遠足おかしいんだ!

どうして山なんかでバーベキューなんか…
あなた

そ、そうだ!引き返せばいいんだ!

後ろを向いても、木ばっかりでよくわからない
あなた

ど、どうしよう…

ガサッ
あなた

ひっ!な、なに!

とっさに木の棒をもった。

意味なんかないってわかるけど。

どうしよう。私の人生、ここで終わり?
あなた

っ…

涙が、ほおを伝った
匠海
あーもう。泣くなよー
あなた

っ…え
なんで…いるの?

匠海
お前が知らない道行くからついて来てやったんだろーが。
匠海
あと、さっきのただの犬だぞ?笑
おまえ、ビビリだな〜
あなた

よ、よかったあ…。ほんとにやばいと思ったよぉ…。よかったあ…!

匠海
え、そんな怖かったの?(面白くて見てただけなんて言えない)
あなた

うん…笑

匠海
とりあえず戻るぞ。
ほら、乗れ
なぜかあいつがおんぶの姿勢になった。
あなた

へ?なんで?

匠海
おまえ、足怪我してんじゃん。
痛そーだからおぶってあげよーとしたんだけど
余計なお世話でしたかね?
いま気づいた。

必死すぎて 傷にさえ気づかなかった
あなた

あ…じゃ、じゃあお願いします…

匠海の背中は暖かくて、広かった。

病気なんて思えなかった。
あなた

やっぱり…勘違いかな…

匠海
なんか言ったかー?
あなた

い、いやなんでも!ない!

ドキッ
なんだか、胸が高鳴ったような 

まさか、ね?

プリ小説オーディオドラマ